この記事は「日経トレンディ2012年10月号(9月4日発売)」から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 1日の稼働で、いかに売り上げを立てるか。綿密な計算に基づいた利益管理の手法を「イールドマネジメント」と呼ぶ。専門のスタッフが経験と勘に基づいて料金を設定していた時代は終わり、今では専用のソフトウエアを用いた機械的な管理が一般的。ホテルの料金はどこも似た動きを示す傾向が強まっている。イールドマネジメントの「傾向と対策」さえつかめば、より安いホテル予約への道が見えてくる。

 早い時期に予約を入れてくれる客には安い料金を出し、宿泊日が近付くにつれ料金を上げていくのがイールドマネジメントの基本。早い段階で一定の売り上げを確定できれば、利益分を稼働率の低い別の日に振り向けて割り引く、といった対応が可能になるからだ。

 大手の宿泊サイトですっかりおなじみになった「早割」プランは、この基本にのっとったもの。どの予約時期までを割り引くかはホテルによって差があり、「宿泊の90日前まで予約可能」という条件で格安のプランを設定するところもある。基本的には、予約時期を前倒しするほど安くなるので、宿泊日さえ確定できればこうしたプランを利用するのが得だ。

【早割・直前割】
「とりあえず予約」も有効な手段
直前割は専門サイトも存在
 「早割」は今や業界の常識となっており、予約サイトでも数多く見つけることができる。「直前割」は宿泊の当日にしか出さないホテルが多く、見つけにくいが、直前割を重点的に扱う予約サイトも存在する。
早 割
 楽天トラベルなどで販売されている「早割」を名乗る宿泊プランの多くは、クレジットカードなどによる事前決済が必要ないため、とりあえず予約しておく、というのも手。
●楽天トラベル
最近では早割の幅も広くなっている
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プランにより事前のカード決済が必要な場合もあるので注意
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 ただ、こうした基本に忠実なマネジメントだけでは客室が埋まらないのも事実。最後まで余ってしまった客室は、空のままでひと晩を費やすよりも、安くても構わないので売ってしまったほうがいい。こうして生まれるのが「直前割」だ。直前割は宿泊当日のみの販売が一般的なので、希望のホテルを狙って宿泊するのは難しいものの、通常より2割程度も安い場合もある。東京・銀座などホテルの多いエリアなら、ピーク時期でなければどこかのホテルでほぼ間違いなく直前割が出る。とにかく泊まれればいい、というのであれば、当日まで待ったうえで大手の予約サイトをこまめにチェックするのも手だ。

直前割
 楽天トラベルでは「当日限定」のアイコンを付けて表示。yoyaQ.comは直前割を重点的に扱う宿泊予約サイトで、Tポイントもためられる。希望のホテルで希望の条件に合うプランが出た際にメール通知する機能も提供。
●楽天トラベル
楽天トラベルでは「直前割」のみで宿泊プランの絞り込みができる
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●yoyaQ.com
全国の直前割を扱うyoyaQ.com
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