競合モデルと比べて割高な価格は、本体の小型化とレンズの質感にこだわったため

 EOS Mは、ボディー単体モデル(予想実勢価格は7万円前後)、単焦点のパンケーキレンズが付属するEF-M22 STM レンズキット(予想実勢価格は8万円前後)、標準ズームレンズが付属するEF-M18-55 IS STM レンズキット(予想実勢価格は8万5000円前後)、レンズ2本とマウントアダプター、外部ストロボが付属するダブルレンズキット(予想実勢価格は11万円前後)の4製品を用意する。競合のミラーレス一眼と比べて1万円ほど割高な価格設定になっているのは、随所にコストをかけた設計にしたためだという。

 「EOS Mは、まずレンズの質感にこだわった。EOS Kissの付属レンズはプラスチック製だが、EOS Mのレンズは外装やレンズマウントに金属を採用し、質感を高めた。EOS Mのボディーを小型化するために、汎用品ではなく専用設計のパーツを多く採用したことも、コスト増の要因となった。撮像素子や液晶パネル自体はEOS Kiss X6iと同じだが、小さなボディーに実装するために専用品を起こす必要があった」(中村氏)という。

 ボディーカラーはブラック、シルバー、ホワイト、レッドの4色を用意するが、ホワイトとレッドのボディーカラーはダブルレンズキットでしか選択できない。「もともと、EOS Mはブラックとシルバーの2色展開で考えていた。だが、キヤノン初のミラーレス一眼ということで、これまでとは違うカラーがあった方がよいということになり、ホワイトとレッドを追加した。キヤノンは、ダブルレンズキットが一番人気になると考えており、このモデルに全カラーを設定した」と中村氏は述べる。

ホワイト(左)とレッド(右)のボディーカラー。いずれも、ダブルレンズキットでしか入手できない
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 ダブルレンズキットには、レンズ2本だけでなく、マウントアダプター(実勢価格は1万800円前後)や外部ストロボ(実勢価格は1万円前後)も付属する。単にレンズ2本付きにせず、マウントアダプターも付けたのは「キヤノンの意思表明」だという。中村氏は「本体の購入後、あとから1万円出してマウントアダプター単体を購入する人は少ないとみている。マウントアダプターを標準で付属させることでEFレンズ導入の敷居を下げ、撮影の幅をもっと広げてほしいとの思いがある。当初は、ダブルレンズキットにEFマウントの単焦点レンズ『EF50mm/F1.8 II』を付属させた“トリプルレンズキット”を用意するか検討していたほどだ」と明かす。

 これまで、販売店などで実機を手にできる機会がなかったEOS Mだが、そろそろ店頭に実機が並び始める見込みだという。マウントアダプターやEFレンズとの組み合わせを含め、気になる人はぜひ店頭でチェックしてほしい。

(文/磯 修=日経トレンディネット)