22日、「東京スカイツリー」が開業した。当日はあいにくの雨だったが、スカイツリーを含む複合施設「東京スカイツリータウン」全体には約21万9000人が来場。開業から5日間で、来場者数は100万人を突破した。開業後1年間の来場者数は、スカイツリーが540万人、スカイツリータウン全体では3200万人と予想されている。これは、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを合わせた来場者数の約1.3倍。平年度でも2500万人の来場が見込まれている。

連日多くの人で賑わうスカイツリータウン
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 スカイツリーを運営する東武鉄道は、スカイツリーの開発に600億円、スカイツリータウンには780億円の計1380億円を投じた。これに対し、初年度の営業利益の見込みはスカイツリーとスカイツリータウンを合わせても8億円。以降は年40億円程度の見込み。回収には時間がかかると予想される。

 なぜ東武鉄道はこのプロジェクトにこれほどまでの巨額を投じたのか。その狙いは、本業である鉄道事業への波及効果だ。

 同社の連結決算は、2007年度をピークに減収傾向にある。鉄道旅客運賃収入や鉄道輸送人員も2008年から減少している。東武鉄道に限らず、多くの鉄道会社では、少子高齢化および団塊世代の定年が進み、通勤・通学利用者はさらに減っていくと予想されている。利用者の増加のためには、買い物や旅行で乗車する「定期外」利用者の獲得が必要だ。

 しかし、スカイツリータウンへの来場者数が増えても、実はその数に見合ったほど、東武鉄道の利用者は増加しない。