前編に引き続き、同社の薄型テレビ「スマートVIERA」とBDレコーダー「スマートDIGA」に託された起死回生の戦略に迫ってみよう。

独自OSを採用したクラウドサービス「ビエラ・コネクト」

スマートVIERAシリーズの広報を担当するパナソニック AVCマーケティング ジャパン本部の山口耕平氏
[画像のクリックで拡大表示]

増田: いわゆる“スマートテレビ”機能を実現するクラウドサービス「ビエラ・コネクト」は意欲的な機能ですね。

山口氏: 「ビエラ・コネクト」は昨年のモデルから採用しております。この機能を搭載したことで、「つながるテレビ」から「進化するテレビ」へレベルアップできました。スマートフォンのように「ビエラ・コネクトマーケット」からアプリをインストールすることで、機能を増やせるテレビです。

 「Skype」や「Twitter」、「FaceBook」などのコミュニケーションサービスほか、「おうちごはん」(レシピ)や「Radiko」(ネットラジオ)、「Hulu」などのVOD、ゲームなど43本(2012年3月時点)のアプリをインストールできます。

「ビエラ・コネクト」のトップ画面
[画像のクリックで拡大表示]
「ビエラ・コネクト マーケット」から欲しいアプリをインストールできる
[画像のクリックで拡大表示]
パナソニック デジタルAVCマーケティング ジャパン本部 商品グループテレビチームの酒本俊雄氏
[画像のクリックで拡大表示]

増田: 「Google TV」などはOSにAndroidを採用していますが、「ビエラ・コネクト」はどのようなOSを採用しているのでしょうか。

酒本氏: OSはFreeBSDをベースに当社が独自開発したもので、ミドルウエアにネットを高速に処理できる「Ajax」(※)を採用しています。オープンソースでアプリケーションの開発環境を公開していますので、当社の規定に合えば、サードパーティーや個人開発のアプリをマーケットに登録することもできます。

※Ajax……Asynchronous JavaScript + XML:JavaScriptの通信機能を利用してサーバーとXML形式のデータを送受信することで、Webページのリロードを伴わずに処理を進められる対話型Webアプリケーション技術のこと。

増田: Google TVのハードウエアは、テレビ用のCPUにAndroid用のCPUをプラスした2 in 1の構成のようですが、これでは製造コストや省エネなどの面で不利だと思います。「ビエラ・コネクト」はどのようなハード構成で作動しているのでしょうか?

酒本氏: 「ビエラ・コネクト」は当社独自のテレビエンジン「PEAKS(ピークス)プロセッサー」上で動作しています。このPEAKSでテレビの制御とビエラ・コネクトの動作を一元的に処理しています。ビエラ・コネクトに合わせて、新モデルではPEAKSをパワーアップしました。

 クラウドを利用したサービスですので、ローカル(テレビ本体)で多くのデータを処理しない構成ですが、ゲームなどでは大量のデータを処理して表示することもできます。描画処理の能力は、2Dゲームはもちろん3Dレーシングゲーム「アスファルト 5」などもプレーできます。

増田: 新VIERAシリーズにはDIGAに搭載されている高性能なプラットフォーム「UniPhier(ユニフィエ)」が採用されているのでしょうか?

酒本氏: PEAKSを含むUniPhierプラットフォームを搭載しており、2012年モデルでの高機能に生かしています。