最近、健康に関するさまざまなデータが家庭で測定できるようになってきた。なかでも注目を集めているのが「睡眠」だ。2010年にタニタが眠りの深さ・浅さを測定する家庭用の睡眠計を発売。そして2012年、ライバルメーカーのオムロン ヘルスケアも睡眠計市場に参入する。

「睡眠計」「ねむり時間計」の2機種を発売するオムロン ヘルスケアの宮田喜一郎社長
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 眠りの状態の測定に注目が集まる背景には、日本人の睡眠時間の短さがある。OECDが加盟18カ国を対象に調べたところでは、日本人の平均睡眠時間は7時間50分。7時間49分だった韓国に次ぎ、2番目に短かった。因みに最も長かったのはフランスで、8時間50分だ。

 つまり、日本人の多くが寝不足状態なわけだが、これは単純に眠る時間を延ばせば改善するわけではないようだ。実際、なかなか寝付けず、不眠症を訴える人は少なくない。眠気は昼間の活動の疲れからだけでなく、体内時計の影響も受ける。肉体的には休息を求めていても、体内時計が「まだ寝る時間ではない」と判断すると、寝付きが悪くなるわけだ。

 体内時計は主に光で調整されているとされるが、夜でも明るい24時間社会となった現代では、往々にして狂ってしまいがち。加えて、就寝時間や起床時間がバラバラだと、体内時計のリズムがさらにおかしくなってしまう。

 逆に体内時計と日々の睡眠を合わせることができれば、睡眠時間を長くしなくても、深く眠れ、効率的に身体の疲れを取ることが可能になる。

 いつ寝て、いつ起きれば、最も効率的に眠れるのか。それを知るためには、まず“正確な”睡眠時間を把握する必要がある。あえて“正確な”と頭に付けたのは、多くの人が把握している睡眠時間は、実は不正確なため。一般的には、ベッドに入った時点から起きた時点までを睡眠時間と認識しているが、布団に入った瞬間に寝られる人はそういないはず。就寝時間と入眠時間には誤差があるが、いつ寝入ったか、を自分で把握することはまず不可能。しかし睡眠計を使えば、ほぼ正確に入眠時間を記録できる。