9.プレゼンや会議に便利な「AirPlay Mirroring」

 「AirPlay Mirroring」は、同社「AppleTV」を使ってテレビなどにワイヤレスでMountain Lionの画面をそのまま映し出せる新機能だ。プレゼンテーションや会議で役に立つ。学校などの教室でも活用できるだろう。720pのHD動画を音と一緒にストリーミングできるので、「iTunes Movie」を大画面のテレビで見るのにも使える。動画を再生するとすぐに全画面表示に切り替わるのも便利だ。Apple TVが同じネットワーク上に存在すれば、iPhoneやiPadのAirPlayでおなじみのロゴがメニューバーに表示される。

「Apple TV」を利用してワイヤレスで大画面テレビなどにMountain Lionの画面を映し出せる「AirPlay Mirroring」
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10.アプリの入手先を指定して安全性を高める「Gatekeeper」

 「Gatekeeper」は、Mountain Lionで導入する新しいセキュリティー機能だ。Macはセキュリティーには定評があるが、現在、数え切れないほどのアプリが存在し、その中には悪意のあるものが存在する。そこで、どこからアプリのダウンロードとインストールを許可するかを選べるようにするのがGatekeeperだ。

 利用者は、「Mac App Store」「Mac App Store and identified developers」「Anywhere」(制約なし)の3つからアプリの入手先を選べる。一番安全なのがMac App Storeだ。アップルの審査を通ったアプリしか流通していないため、マルウエアが混入したアプリを誤ってダウンロードしてインストールする危険性が一番低い。Mac App Store and identified developersは、Mac App StoreとWebからアプリをダウンロードできる。identified developersは、マック・ディベロパー・プログラム・メンバーに与えられる開発業者IDのことで、このIDが発行された開発事業者のアプリだけにダウンロードを制限できる。利用者がWebからアプリをダウンロードする際にこのIDを基に、不正なプログラムを含んだアプリを開発していないかなどを確認できる。ペアレンタルコントロールとしても使えるし、初心者が誤って危険性の高いアプリを入手するのを防ぐ機能だ。

Improvements for Chinese Users

 そのほかにもMountain Lionは中国の利用者向けにいくつかの改善を施している。英語と中国語をキーボードの切り替えなしで入力できるようにしたほか、Safariの検索エンジンに中国最大手の検索エンジン「百度(バイドゥ)」を追加。中国の大手ソーシャルメディア「Sina Weibo」、動画共有サイト「youku」、メールサービス「QQ」など中国で利用者の多い各種サービスを新たにサポートした。

中国の利用者向けに中国のネットサービスを新たにサポート。中国語の入力性も改良している
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Lionから1年でのメジャーバージョンアップ

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 現行の「OS X Lion」は昨年7月に発売したばかりだ。Mountain Lionが今夏発売になれば、約1年でのメジャーバージョンアップとなる。Lionでは、「マルチタッチジェスチャー」や「フルスクリーンアプリケーション」など、iOSの使い勝手を取り込み、より直感的で自然な操作を実現した。Mountain Lionでは、さらに一歩踏み込み、機能面での深い統合を図っている。バージョンアップのスピードアップは、iOSの進化に歩幅を合わせる狙いがありそうだ。iOSが進化すれば、同じようにOS Xも進化していくようになるのかもしれない。

 機能面でiOSと深く統合されたMountain Lion。iPhoneやiPadと一緒に使うコンピューターとして、Macを選ぶ理由が増えたのは間違いない。一般消費者がMountain Lionを実際に触れられるのは今夏で、もう少し先の話だ。アップデートの価格もいまのところ分からない。夏までにはインテルの新CPUが登場すると見られるので、ソフトウエアだけでなく新しいハードウエアのMacにも期待しながらMountain Lionのリリースを待ちたい。

(文/三浦善弘=日経トレンディネット)

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