伊達政宗や真田幸村ら戦国武将をスタイリッシュに描く、カプコンのアクションゲーム『戦国BASARA』。多くの女性ファンを生み出し、05年の発売以来、シリーズ累計240万本を売り上げる。

 その『戦国BASARA』をアニメ映画化した『劇場版 戦国BASARA -The Last Party-』は、通常の上映方式以外に劇場で大騒ぎできる「絶叫ナイト」と称した、新たな鑑賞スタイルを試みている。

 「絶叫ナイト」はその名の通り、好きなシーンで声を出して好みのキャラクターの応援が堂々とできるイベント。さらに、アイドルのコンサートでおなじみのカラフルに光るスティック「サイリウム」の持ち込みも可能だ。いずれも通常上映ではタブーの行為である。ちなみに上映はレイトショウタイムの午後8時過ぎに設定されている。

 なぜ、こうしたイベントを企画したのか。アニメーション制作を手がけるプロダクション・アイジーの経営企画・広報グループの郡司幹雄氏は「公開直後の劇場で様子を見ていたらば、上映が終わると同時に友人同士と熱く語り始めるお客さんが多かった。ならば上映中にも堂々と声を出せるようにしてみればファンの方々へのサービスになると考えた。他作品でもこのような上映会がファンの有志で開催されて、好評だったと聞いており、本作品でもニーズがあると考え提案した」と、そのきっかけを語る。

 『劇場版 戦国BASARA -The Last Party-』による「絶叫ナイト」は東京で6回、大阪で4回、石川と仙台で1回実施し、そのいずれもチケットは売り切れたと言う。通常であれば空席が目立つレイトショウの時間帯でのチケット完売は異例であり、劇場側にとっては新たな収益源となる仕組みになっている。

 実際に、6回目となる東京・池袋で開催の「絶叫ナイト」に参加してみた。観客は女性ファンが9割を超え、着席すると、すぐに各々に自慢のサイリウムを取り出す。

 通常市販されているスティック状のものだけではなく、ひいきの武将の武器やアイテムをかたどったものなど、カスタマイズを施したものが多いのが特徴だ。劇場に足を運ぶ前から、この日を楽しみにしながら、自分だけのサイリウム制作に精を出していた様子が伝わってくる。

 上映直後のオープニングソングでは、観客全員がサイリウムを振り回して大合唱。ストーリーが始まっても、肝となるセリフでは、観客はみな大きな声で暗記しているセリフを“合唱”。その様子はまるでアイドルのライブのようである。

 この盛り上がりについて、配給を担当する松竹の飯塚寿雄宣伝プロデューサーは「個々のキャラクターにしっかりファンが存在し、ストーリーの大半が戦闘シーンの『劇場版 戦国BASARA -The Last Party-』はライブ感覚で楽しむにはピッタリの作品だったためでは」と解説する。

『劇場版 戦国BASARA -The Last Party-』は「関ヶ原」を舞台にスタイリッシュに描かれた戦国武将たちによる、戦国最大の合戦を描く
(C) 2011 CAPCOM/TEAM BASARA(画像クリックで拡大)