任天堂が放つ新型携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」(3DS)が2011年2月26日に発売された。東京秋葉原は、家電量販店などに開店前から長い行列。新型ゲーム機に大きな期待を抱くゲームファンらで早朝からにぎわった。

東京・秋葉原には、家電量販店などに長い行列ができた(写真/白石ひろあき)(画像クリックで拡大)

 「Wii」「PlayStation3」「Xbox 360」など、据え置き型のハイエンドゲーム機戦争が一段落したゲーム業界。次なる合戦場は、携帯ゲーム機マーケットだ。1月末にはソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)も、PSPの後継機種となる開発コードネーム「Next Generation Portable」(NGP)を発表。国内2大携帯ゲームプラットフォームの直接対決は、ゲームファンのみならず、様々な方面から注目を集めている。

 特に、国民的携帯ゲーム機とも言える「ニンテンドーDS」資産を引き継ぐ3DSの動向は、具体的な詳細がまだ見えないNGPの今後の展開にも大きく影響するはずだ。まずは、ニンテンドー3DSがユーザーにどう受け入れられるのか――携帯ゲーム機市場が盛り上がるかのカギは、3DSが握っていると思っていいだろう。

 さて、そのニンテンドー3DS。最大の特長は、ゲーム専用機で初めて、メガネを使わずに3D映像を見られる“裸眼3D”を実現したことにある。人気グループ嵐をフィーチャーしたテレビCMの大量投下、主要都市でのユーザー体験会の精力的実施など、任天堂サイドも裸眼3Dでゲームをすることの新規性のアピールに余念はない。

ニンテンドー3DSは2万5000円(画像クリックで拡大)

 3DSで実現される“3Dゲーム”。それは大きな魅力であり、発売前の予約状況も好調だった。初回の出荷台数は国内40万台とも言われており、年内には数百万台の出荷を見込んでいると噂される。アクティブなゲームファン、コアなゲームユーザーは、嬉々としてこの新体験を受け入れているとみていいだろう。

 大手ゲームメーカーがソフト開発への参入を表明している安心感も好調な滑り出しの下支えとなっている。DS時代からの人気大作タイトルの発売も予想される。裸眼3Dに対応した画面は高細密化し、ダブルスクリーンとタッチスクリーンの軽快な操作性も備わった。DSソフトとの互換性もあり、DSからのお得な“上乗せ感”が高い。「少し高いけど、これなら許せるか」と思わせる2万5000円という絶妙な価格設定を実現しているのも、任天堂らしい戦略。これまでのDSユーザーの買い換え欲求を、素直に喚起している。