HTC Flyerには、一つ前のバージョンであるAndroid 2.4が搭載されている。このためHTCはソフト開発に十分時間をかけて、初期画面の3D化やペン入力を駆使したUIなど、Android端末に特徴を持たせることができた。

 HTC Flyerはまた、クラウド指向の情報処理を特徴とするが、これを極限まで推し進めた別の製品もある。米ヒューレット・パッカード(HP)が出展した、Web OS搭載のタブレット端末である。その様子を次のビデオで見てみよう。

HPが出展したタブレット端末

 Web OSは元々、米Palm社が開発したものだが、やがて同社を買収したHPの手に渡った。Web OS上のアプリケーションは、全て広義のHTML5(Javascriptも含む)によって開発される。これは、いわゆるウェブ・アプリと呼ばれるもので、そこで使われるプログラムやデータ、コンテンツなどは、全てクラウド(ウエブ・サーバー)上に置かれる。つまりWeb OSは完全なクラウド・コンピューティングを実現している。

 しかし、そこでは皮肉な一面も垣間見られる。Web OS上で、ユーザーが指で各種ウィジェットを横に滑らすUIは、Android 3.0のそれに似ている。これはWeb OSがAndroid 3.0に似ているのではなく、実はその逆なのだ。元々、Palm社でWeb OSのUI開発を担当したMatias Duarte氏がGoogleに移籍し、そこでAndroid 3.0のUIを設計したからだ。優秀なエンジニアやデザイナーが多いシリコンバレーでも、UIの基本設計ができるほどの創造性を持った人は意外に限られているようだ。