通販でも新展開を予定

――近い将来に予定している、新たな展開はあるか。

原田:通販の分野で、新たな展開を検討中だ。実は「ミクシィ年賀状」は、通販の実験という意味合いもあるサービス。「ネット通販=安い」というイメージが定着しているなかで、友人の住所を知らなくても年賀状が送れる、といった付加価値が受け入れられ、1枚98円からという価格ながら成功した。手紙以外にも、誕生日や母の日といった記念日の贈り物には、潜在的にかなりの需要があると見ている。

2011年の年賀状で3回目のサービスとなった「ミクシィ年賀状」(画像クリックで拡大)

――映画「ソーシャル・ネットワーク」が公開されることもあって、米国発のSNS「フェイスブック」が話題を集めているが、日本でもブームは起きるのか。

原田:日本のmixiユーザーが大挙して移行するとは考えにくい。核となる価値観が、mixiとは違うからだ。

 フェイスブック上では、家族も友人も会社の同僚も、他人との関わりはすべてひとまとめにして扱われる。実際、フェイスブックでのつながりは仕事関係が中心になることも多い。一方、ミクシィは、自分の周りにまず内輪の人間関係があり、その外側にそれ以外の人間関係がある、という考え方。人間関係をより繊細に捉える日本人のために、個々の情報をどの範囲まで公開するか、きめ細かく設定できるようにしている。誰もがあらゆる知人とあらゆる情報をシェアしたい場合ばかりではないはずだ。

 こうした細やかなメンタリティに共感できるユーザーは、海外にもいるだろう。今後は日本発の文化として、ミクシィを海外にも輸出していきたい。考えてみれば、ネットの世界でアジア発の文化はこれまでほとんどなかった。アジアからも発信される文化があってこそ、そしてそれが西洋発のものと切磋琢磨してこそ、より大きな発展が望めるはずだ。

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 日経トレンディ2月号では、同社を含む業界取材から浮かび上がった、ソーシャルメディアの次の展開を予測。また、ほかにもスマートフォンやテレビ、クルマ、エンタメ作品、アイドル、商業施設など、主要ジャンルの今年の新商品やトレンドを完全予測している。

(聞き手/有我 武紘=日経トレンディ、写真/古立 康三)

「日経トレンディ」2月号では、
【第1特集】得する裏ワザ総まくり
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