エコポイント改正によるテレビの購入ラッシュが11月いっぱいで終了してから、早くもひと月が過ぎようとしている。大混雑ぶりはテレビや新聞でも連日大きく報道されたが、実際はどれほどの状況だったのか? 12月に入り、薄型テレビの価格や販売施策に変化は現れたのだろうか? 政府が発表したデータで当時の状況を振り返るとともに、量販店の担当者に話を聞いた。

昨年の5倍もの売れ行き! 実際に11月は異常な売れ行きだった

 12月からエコポイントが改正されることを受け、もっとも有利な条件でエコポイントがもらえる11月末まで、家電量販店は駆け込み購入の客でごった返していた。店内の各所には12月1日から制度が変更されることを伝えるポスターが張られており、普段とは違う客層の人々が販売相談員に質問する光景が連日繰り返されていた。

 エコポイント対象製品売り場のなかでも特に混雑が激しかったのがテレビ売り場だ。ある販売員は「年末ラッシュが1カ月早く訪れたようだ」と語る。ヤマダ電機では、11月のテレビ販売数が台数ベースで昨年比約560%にも達したという。石丸電気やエイデンを含むエディオングループも、昨年比約500%を記録したそうだ。

10月14日のヤマダ電機 LABI1 日本総本店 池袋のテレビ売り場

 12月14日の政府発表からも、10~11月のエコポイント騒動のすごさが見て取れる。エコポイント制度が始まった2009年7月から2010年11月末までの累計受付件数(個人)は約2945万件、エコポイント総数は約4000億点にのぼったという。この15カ月の間で特に顕著な伸びを示したのは、政府がエコポイントの制度見直しを発表した2010年10月8日以降の約2カ月間だ。

 エコポイント対象製品の条件が最初期からワンランク厳格化された2010年4月1日の直前も購入ラッシュが起き、同年3月の個人申請受付数は過去最高の約226万件まで達した。だが、2010年10月は約303万件、11月は約343万件と、「ものすごい購入ラッシュ」といわれた3月と比べても圧倒的な増加を示している。

 同じ発表資料の統計データでは、エコポイント特需の大多数は地デジ対応薄型テレビが多くを占めている点にも注目したい。地上アナログ放送が2011年7月に停止するのを受けて、多くの消費者がエコポイントが多くもらえるうちに地デジテレビの購入に走ったのだ。

個人のエコポイント申請受付数推移。環境省と経済産業省、総務省、グリーン家電エコポイント事務局が発表した「エコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業の実施状況について(11月末時点)」から引用した(画像クリックで拡大)

上と同じ資料にあるエコポイント発行点数の推移。制度開始時期から、地デジ対応薄型テレビの比率が圧倒的多数を占めているのが分かる(画像クリックで拡大)