静岡県西部、遠州。東海道の中央に位置し、東西の文化・歴史の橋渡しとして重要な役割を果たしてきたこの地域に、古刹が点在するのをご存じだろうか。宿泊施設を備え、修行体験ができる寺もある。雑事に追われる毎日とは距離を置き、古刹を巡りながら自分と向き合うのもたまにはいい。1泊2日、心を磨く旅に出た。

(文=市川礼子、写真=本浪隆弘)

1日目:遠州三山を巡る

東京から車で3時間、法多山(はったさん) 尊永寺に向かう

 東京から車で3時間、袋井市、尊永寺に向かう。仁王門をくぐり、境内を進んだ先には本堂ではなく、長い石段が待っていた。息を切らして237段を上り切った先の空気は澄み、ここが神聖な場であることが全身で感じられる。古くは豊臣、徳川の信仰を得、今でも初詣でには人であふれるという本堂前も、この日は静か。厳粛な気持ちで寺を後にし、最初の修行体験が待つ油山寺へと足を向けた。

住所 静岡県袋井市豊沢2777
TEL 0538-43-3601
拝観時間 8時30分~16時30分

仁王門(重要文化財)(画像クリックで拡大)

参拝の帰りには「厄除だんご」(200円)とお茶で一服したい(画像クリックで拡大)