緊張しつつも笑いの絶えない現場

 1曲目がすんなり決まったのに対して、2曲目のメロディーラインはなかなか決まらなかった。フュージョンでいこうという基本線はあったものの、なかなかしっくりするメロディーが出てこない。中西氏のマネージャー・蒲原 聡氏は「中西は相当緊張していました。向谷さんとその場で作曲をすることにプレッシャーを感じていたようです。その場で音楽的才能を問われるわけですから、厳しい“道場”のようなものでした」と説明した。

 それでも、フュージョンをベースにしたメロディーが少しずつ形になっていく。中西氏は「すごく緊張していたのですが、現場で笑いが何度も起きて、思い切り楽しもうという雰囲気になりました。そのうちにどこかの引き出しがパカッと開いて、気持ちのいいメロディーが浮かんできたんです」と語った。

 実際にUstreamを見ると分かるが、現場は笑いっぱなしだった。例えば、ネット経由で参加した斉藤氏には「OKならギターで♪ミソと弾いて」と頼む。「ギター電話だっ!」と大笑いになった。中西氏が持ち込んだ黒酢ドリンクがきっかけで、タイムラインに「酢」を付けることがブームに。「酢ばらしい」「いいで酢」といった書き込みに全員が笑い転げていた。

 この放送は、当時としてはかなり数の多い「Ustream同時視聴700ビュー」を超えた。向谷氏は「クオリティーの高いものを作っていくプロセスを見せること自体が、魅力あるコンテンツとなるのではないかと思う」と語っている。

 1曲目の歌詞の検討をはさみながら、2曲目のデモテープが完成したのは22時過ぎ。すぐにMP3ファイルが配布されたが、歌詞の決定は次回に持ち越された。

鉄道ファンとしても知られる向谷氏。Ustream、Twitterを活用して音楽の世界の最前線を走っている(画像クリックで拡大)

中西氏は、その美しい声で人々を魅了する一方、オヤジギャグで視聴者を爆笑させることも(画像クリックで拡大)