SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)大手のmixi(ミクシィ)で大人気のソーシャルゲーム『サンシャイン牧場』。このタイトルを開発したのはパトリック・リュー氏が率いる中国Rekoo Mediaだ。国内では牧場育成シミュレーションゲームと紹介されるケースが多いが、中国では「偸菜遊戯」(野菜を盗むゲーム)に分類され、この分野のパイオニア的な存在になっているという。

 今回は、中国ゲーム事情に詳しい立命館大学、映像学部の中村彰憲准教授に『サンシャイン牧場』誕生秘話を、パトリック・リューCEOの軌跡と共にリポートしてもらった。

 中国のインターネットユーザー人口は3億8400万人。そのうちの68.9%、すなわち約2億6500万人が、インターネットを利用する目的の1つとしてゲームを挙げている(注:各数値はCNNIC「第25回中国インターネット発展状況調査統計報告書」より)。

 この巨大なゲームユーザー人口を生み出す牽引役として、重要な役割を担っているのがブラウザーゲームだ。ブラウザーゲームとは、インターネットからダウンロードする必要がなく、ユーザー登録さえすれば、すぐにプレイ可能となる手軽さが売りである。

 現在、多くの企業が、この新しい「サービス形態」への参入を加速させ、ユーザー獲得にしのぎを削っている。

 従来はオンラインゲームをメーンとしてきた盛大ネットワークをはじめ、ネットイース、テンセント、ナインシティといったパブリッシャーたちが積極的に展開を進めるほか、百度のような大手サーチエンジン企業までもがブラウザーゲームのポータル「百度遊戯」を立ち上げるといった状況だ。

 しかし、このカテゴリーにビジネスチャンスを見出していたのは、そうした企業だけではなかった。ITベンチャー企業も、ブラウザーゲームの隆盛の波に合わせて、“チャイニーズドリーム”を実現しようと立ち上がることとなる。その中の1人に、現在、Rekoo Mediaを率いるパトリック・リュー氏がいた。

「海亀族」の中国Rekoo Mediaのパトリック・リュー氏(画像クリックで拡大)