2010年1月7日から10日(現地時間)まで米ラスベガスで世界最大級の展示会「2010 International CES」が開催された。毎年1月に開催されるこのイベントは米国のみならず、世界の家電トレンドを占うものとして注目を集めている。

 CES2010を取材したデジタルメディア評論家の麻倉怜士氏は、CESやハリウッドスタジオでの取材を基に、「2010年は3D元年になる」と断言する。前編となる今回は、各社の3Dに対する取り組みや現状について語っていただこう。

ハード、コンテンツ、流通が“三位一体”で3Dを推進

 今年のCESで印象的だったのは「3D」と「電子ブック」でした。どちらも共通しているのは、ハードと流通、コンテンツが調和を持って進まないと普及しない分野ということです。これを専門用語で「360度ソリューション」といいます。

CES2010はブースの多くが3D関連の展示で占められた(画像クリックで拡大)

 3Dであれば、劇場映画やBDコンテンツ、3D放送があって、ハードウエアであるテレビが発売されるというハーモニーです。「3D対応テレビを買っても、それで何を見るの?」という状況ではなく、視聴するコンテンツが同時にそろって普及を進めていくのです。

 電子ブックも同様の状況ですね。読むべきコンテンツがあり、それを販売する流通網、そしてハードウエアとしての電子ブックリーダーの3点が必要になります。今年はそれらがまとまって取り組んでいく流れを感じました。

ソニーの電子ブック端末(画像クリックで拡大)

 CES2010の展示内容で最も話題をさらったのは、やはり「3D」です。もう“爆発的”といってもいいほどの勢いですね。CES2009でも各社3Dを押していましたが、その見せ方は「新しいイノベーション」という感じでした。今年は発売して商売にするぞ!という意気込みが表れています。

 去年と違うのは、3D対応機器の種類が増えたことです。液晶、プラズマに加えて、有機ELもプロジェクターも出てきました。パナソニックは3月、ソニーは6月に3D対応のテレビを発売すると明言しており、今年はまさに「3D元年」といっていいと思います。