日本時間1月28日早朝、米国・サンフランシスコで、米アップルが「iPod」「iPhone」以来の注目を集めていた製品「iPad」を発表した。iPadは、9.7型のタッチパネル画面を搭載したタブレット型の端末。iPhoneと同じく、ネットやメール、写真や音楽の再生など、さまざまな用途で使える多機能モバイル端末だ。重さは680g~730g、バッテリー駆動時間は約10時間。なおスタンバイ状態では、何と1カ月もバッテリーが持つという。

 アップルは、iPad向けの電子ブック配信にも新たに参入。iPadの目玉機能として、電子ブックストア&リーダーアプリの「iBooks」を搭載し、米アマゾンの電子ブックリーダー「Kindle」を追いかける。

 iPadは、無線LAN対応のみのモデルと3G通信対応のモデルがある。価格は最も安いモデルで499ドルから。無線LANモデルは3月下旬以降に全世界で発売される予定。3G通信対応モデルも、米国では4月、日本などでも6月以降に発売される見通しだ。なお、iPad発表の詳細や製品の試用レポートなど、現地からの最新情報は、iPad用の特設ページに記事を随時アップしている。

iPadのホーム画面。本体やアイコンのデザイン、基本機能はiPhoneとよく似ている。「巨大なiPhone」としか言いようのない製品だ(画像クリックで拡大)

IPS液晶を採用しているため視野角が広く、斜めからの角度からも画面が見やすい(画像クリックで拡大)

 現地サンフランシスコで、実際のiPadを使った記者の第一印象は「本当に巨大なiPhone、もしくは、ノートパソコンの液晶画面だけを切り取ったもののように見える」とのこと。確かに、iPhoneにあるホームボタンがiPadにも備わるなど、デザイン的にはiPhoneとほとんど変わらない。マルチタッチ操作などの操作感や標準搭載のアプリも、iPhoneとほぼ一緒だ。

 それでいてiPadの画面サイズは、iPhone(3.5型画面)に比べると約7.5倍も広いとみられる。アマゾンのKindle(6型画面)と比べても、画面が約2.5倍広い。一方、普通のノートパソコンに比べると、画面は少し小さい。ちょうど、ネットブックと同じぐらいの画面サイズだ。

 「何だ、iPhoneやiPod touchを、単に大きくしただけの製品か……」。iPadの発表を読んで、ピンとこない人も多いのではないだろうか。だがアップルがこうした「巨大画面のiPhone」を発売するのは、デジタル製品のトレンドに沿った決断だろう。実は業界内でも、このような「タブレット端末」が今後、世界的なブームになると考えられていたからだ。

iPad向けに新しく搭載された、電子ブック配信ストア&リーダー機能の「iBooks」(画像クリックで拡大)

iPadは、写真のように「ソファに座ってくつろいで使うネット端末」だと言えそうだ(画像クリックで拡大)