驚いたことに、ついに東芝から燃料電池が発売された。個人的には、まだだいぶ先になると思っていただけにビックリした。もちろん、エネファームなども燃料電池の一種なので、厳密にはこれが市販初ということではない。だが、モバイル機器充電用の燃料電池としては、初と言ってもいいだろう。

 今回発売された「Dynario」は、ある意味で実験的な製品なのだろう。3000台限定のWeb直販で、価格は2万9800円だ。限定かつ販路も限られるとはいえ、市販していることは間違いないので、いつも通り辛口にチェックしていこう。はたして、燃料電池は「使える」のだろうか。今後を占う意味でもその魅力を確認しておきたい。

 Dynarioは、ダイレクトメタノール方式の燃料電池だ。そもそも燃料電池は、水素と酸素の反応で電力を生じる仕組みで、電池と言うより発 電機のようなものだ。方式はいろいろあるが、モバイル機器用にはメタノールを利用するタイプが一般的だ。Dynarioにも、メタノールを注入して発電するのだ。

 用途はモバイル機器への充電だ。携帯電話などの電池が切れたら、Dynarioと接続して充電できるわけだ。近い将来、モバイル機器に直接メタノールを注入するタイプも登場するのだろうが、まだサイズやコストなどの問題があり、電力を供給する製品から登場したわけだ。

 実用性を考える前に、まずは実際に利用してみることとしよう。

ついに登場した燃料電池。サイズはかなり大きく、持ち歩きにはやや負担だ(画像クリックで拡大)