本記事は発売中の日経トレンディ6月号「B級グルメ大戦争」の一部を抜粋したものです。本誌ではラーメン以外にも、焼きそばや丼物などのご当地グルメについて「次のトレンド」を読み解いています。ぜひご覧下さい。

日経トレンディ

日経トレンディ 6月号

発売日:5月2日(土)
定 価:550円(税込み)
発 行:日経BP社

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 今年は、再びラーメンブームが勢いを増す要因が目白押しだ。

 まず、ラーメンと不況は相性がいい。低価格ながら“グルメ”の要素が強いためだ。ひとくくりにできない多様な味は、「お気に入りの一品を探す」楽しみを低予算で味わうのに最適。過去にブームがピークを迎えた90年代後半や2000年代初頭は、不況の底とほぼ一致。今年も「従来は見向きもしなかった人でさえ、低価格のラーメンに流入している印象がある」(ラーメンデータバンク代表の大崎裕史氏)という。

 また、今年は主に東京でイベントラッシュ。5月末には世田谷の駒沢公園で10万人の集客を見込む大規模イベントが開かれ、6月には東京駅に、超有名店ばかりを集めたエリアが誕生する。さらに夏以降には、店名を伏せた状態で“最強のラーメン”を決めるトーナメント形式の大会「ラーワングランプリ」(仮名称、詳細未定)も控える。東京のイベントはメディアを刺激しやすく、ブーム再燃の原動力となるはずだ。

特異な性質を持つラーメン市場

1.個店乱立

チェーン店が少なく、多数の個人店がめまぐるしく入れ替わるのがラーメン業界の特徴。知名度の低い店はすぐに立ち行かなくなるため、人気店の味を模倣する店も多くなりがち

2.東京主導

ご当地ラーメンが東京で注目されていた流れが、ここ数年は逆転。東京発の味が全国を席巻しつつある。濃厚魚介豚骨や極太つけめんの店が、北海道、九州などにも広がっている

3.イベント化

通常の低価格外食店と異なり、わざわざ遠くまで食べにいく「イベント」の性格が強い。結果、ブログで話題にしやすいようなインパクトの強い味に人気が偏りがち

東京に相次ぎ登場、大型施設・イベント

 今年は東京でラーメンが盛り上がる。6月中旬に東京駅一番街にオープンする「東京ラーメンストリート」は、超有名ラーメン店ばかりを集めた施設。そのなかには六厘舎の名前もあり、現状は昼間しか営業しない行列店が身近になる。また、5月29~31日には駒沢公園で大規模イベント「ラーメンShow in Tokyo 2009」が開催される。

東京ラーメンストリートは6月に第1期がオープン、2011年に新たな店が加わり完成する。ほかの参加店は「塩専門ひるがお」など(画像クリックで拡大)

ラーメンShowは昨年誕生した日本ラーメン協会が主催。全国から約20の店が集まるほか、新人発掘のためのコンテストもある(画像クリックで拡大)