第29回小説推理新人賞を受賞した『聖職者』に5章を加えた連作ミステリー。双葉社/1470円(画像クリックで拡大)

 書店員が「いちばん! 売りたい本」を選ぶ「2009年本屋大賞」に、『告白』(双葉社)が選ばれた。

 娘を亡くした女性教師が、原因となった教え子の中学生に復讐(ふくしゅう)していく本作。著者の湊かなえにとってはデビュー作だが「週刊文春ミステリー」1位、「このミステリーがすごい!」4位と評価が高かった。書店員たちもクオリティーに太鼓判を押したかたちだ。

 グラフ1は、本屋大賞発表までの『告白』売上推移だ。昨年8月に発売された同書は、9月中旬に『王様のブランチ』(TBS系)で紹介されたころから徐々に売り上げを伸ばしていた。年末に各種ミステリーランキングが発表されてから一気に盛り上がり、1月には再び『王様のブランチ』で特集が組まれ人気が拡大。大賞受賞の効果で、50万部を突破するベストセラーに育った。こうした売り上げの推移は、無名の新人では異例といえる。主な要因はもちろん作品の面白さにあるが、後押ししたのが積極的なマーケティング戦略とその仕掛け人の存在だ。

日販オープンネットワークWIN 調べ(08年10月13日~09年4月9日)
対象は日販オープンネットワーク加盟書店2780 店舗(書店市場の25%程度のシェア)