世界でもっとも厳しい日本の二輪車騒音規制

 もう一方の騒音規制を見てみよう。現行の騒音規制は「平成10年規制」や「平成13年規制」*1に準じている(下図参照)。つまり、08年秋に生産が終了したモデルも騒音規制はすでにクリアしていたわけで、あとは排出ガスさえなんとかすればいいように思うが、事態はそれほど簡単ではない。「排ガスをクリアしながら騒音規制を通すのが大変なんです」(ヤマハ)ということで、両者は密接に関係していると考えるべきだろう。

二輪車の排気騒音規制(2009年3月現在)(画像クリックで拡大)

 排ガスと騒音、どちらがバイクにとって大変なのだろうか。「技術的な面は個々のモデルによっても違いますのであくまで傾向ですが、だいたいは音のほうが大変ですね」(ホンダ)、「騒音規制は日本がもっとも厳しい」(ヤマハ)ということらしい。

 例えば、マフラー交換などの改造を行なわなくても、整備が充分でないとチェーンノイズなどで規制値を超えてしまう可能性もある。バイクによっては、経年劣化だけでも超えてしまうかもしれない。クルマのようにエンジンや駆動系をフルカバーできないバイクにとっては、そのくらいシビアなものなのだ。もちろんこの規制は新車認証時のもので、乗っている間にうるさくなったからといって、違法になるわけではないのだが。

ヤマハ「WR250R」。騒音を抑えるためもあり、マフラーが非常に大きくなっている(画像クリックで拡大)