振り込め詐欺の被害が過去最悪のペースだった昨年、警察が本格的に対策に乗り出したことで被害状況にはブレーキがかかったかに見えた。だが、ここに来て新しい手口が次々と生まれ、被害にあう人は一向に減りそうにない。そこで、振り込め詐欺による被害状況、最新の手口をチェック。防御策を考えてみたい。

 警察庁のまとめによると、2008年に発生した振り込め詐欺の被害総額は約276億円で、過去最高だった04年の約284億円に次いで2番目に多かった。実際には、08年は過去最悪のペースで振り込め詐欺の被害が出ていたが、10月の振り込め詐欺撲滅月間以降、警察がATMでの警戒を強めた結果、10月以降の被害にブレーキがかかった形だ。

 振り込め詐欺は、オレオレ詐欺、架空請求、還付金等詐欺、融資保証金詐欺の総称だ。

 オレオレ詐欺は、親族や警察官などを装って被害者宅に電話をかけ、架空の事件などを信じ込ませて現金を振り込ませたりする詐欺。

 架空請求は、メールや郵便を利用して、架空の口実で料金を請求する文書を送付し、現金をだまし取るもの。

 還付金等詐欺は、税務署や公的機関の職員を名乗って被害者をATMまで誘導。「税金や保険料の過払い分などを還付する手続きのため」と騙してATMを操作させ、被害者の口座から別の口座に金を振り込ませるもの。最近、特に急増している手口だ。被害の半数以上は、社会保険事務所や社会保険庁を騙っているが、自治体や税務署を装うこともある。

 融資保証金詐欺は、金融機関などをかたって「融資する」という文書を送付し、融資を申し込んできた人から保証金などの名目で現金をだまし取る手口。実際には融資はしない。「貸します詐欺」とも呼ばれる。

 オレオレ詐欺、架空請求、還付金等詐欺の3つの詐欺は幅広い人が被害にあっているが、融資保証金詐欺は多重債務者や経営者、自営業者など資金繰りに困っている人が狙われる。