1995年の登場以来、プレイステーション(以下、PS)シリーズを中心に展開してきた人気ロールプレイングゲーム(RPG)が新章へと突入する。シリーズ初のニンテンドーDS用タイトルとして、新たなドラマの幕開けを告げる『幻想水滸伝ティアクライス(以下、ティアクライス)』。RPGファン注目の新作、その見どころを小牟田修ディレクターに聞いた。

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ディレクター
小牟田修氏
 本作では企画の立案と開発チームを率いるディレクターとして活躍。『幻想水滸伝』から生まれたシミュレーションRPG、PS2用『ラプソディア』の開発にも携わるなど、シリーズとの関係は深い(画像クリックで拡大)

王道の魅力を継承しつつ新たな可能性を目指す

――今回、プラットフォームとしてニンテンドーDSを選ばれた理由をお聞かせください。

小牟田修氏(以下、小牟田氏):今回は企画当初から多人数で楽しめるRPGにしたいと考えていました。RPGといえば1人で黙々とプレーするイメージですが、『ティアクライス』では『幻想水滸伝』の世界観に「他のプレーヤーとつながる」楽しさを取り込みたかったんです。そうしたことを考えたときに、ニンテンドーDSが『ティアクライス』にもっとも適したプラットフォームではないかと判断いたしました。

――「他のプレーヤーとつながる」とは、オンライン要素と考えてよろしいのでしょうか。

小牟田氏:そうですね。ただし『幻想水滸伝』として今までに築いてきた世界観やストーリーを重視する姿勢は、従来とまったく変わりません。オンライン要素はあくまでもシリーズの今後に必要となるであろう新しい可能性のひとつです。

――では、全く別のゲームに様変わりする心配は無用?

小牟田氏:もちろんです! プラットフォームが新しくなったことで、これまで『幻想水滸伝』に触れられたことのない新しいお客様に楽しんでいただきたいと思います。しかし、だからといってこれまでシリーズを支えてくださったファンの方をおろそかにするわけではありません。『ティアクライス』は、新しいお客様と『幻想水滸伝』ファンのどちらにも楽しんでいただきたいんです。

 たとえば戦闘シーンにしても、これまでのシリーズで培ってきたテンポのよさと、十字ボタンとA&Bボタンでコマンドを選択する、オーソドックスなスタイルを踏襲しています。そのうえで、タッチペンでコマンドを選ぶ、ニンテンドーDSらしい操作方法を加えています。

 確かに企画段階では、タッチペンを利用した、いままでのシリーズにはないアイデアも多々ありました。ですが『幻想水滸伝』はRPGの王道を歩んできたシリーズですから、奇をてらうのは違うと思うんですよ。シリーズの新作だからこそ、まずRPGとしてしっかりとした作品にすることが大前提でしたね。

108人の仲間たちと共に冒険を繰り広げるコミュニケーションRPG。中国の四大奇書のひとつ「水滸伝」を基に、KONAMIならではのファンタジー世界で希望に導かれし者たちの旅を描く
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