加齢臭を放っているのは「服」だった!?

 ただし、いくらこまめにシャワーを浴びていても、加齢臭が強い人はいる。大切なポイントを見落としているからだ。それは着ている衣服。加齢臭が気になる人の多くが、実は肌より洋服が臭っているのだ。

 例えば、スーツのように何日も着続ける服のエリや袖口に皮脂が残り、雑菌によって分解されて独特の臭いを発生する。季節の変わり目にしかクリーニングに出さないスーツやコートは、加齢臭の大きな発生源ということになる。「毎日風呂に入ってしっかり洗っているのに」という人は、実は洗わないスーツが臭いの原因になっているかもしれない。

 衣服についた臭い成分を落とすには、洗濯が最も有効だということは言うまでもない。しかし、臭いの元になる酸化した皮脂やたんぱく質は、完全に落としきれない場合もある。そのため、洗濯した直後は臭わなくても、整理タンスの中に数カ月しまっておいたシャツが、再び臭い出すということがよくあるという。

 「これを防ぐには、肌着の洗濯に殺菌作用もある漂白剤を使ったり、抗菌剤の入った柔軟剤を使ったりするのが効果的。スーツやコートは、ドライクリーニングで酸化した皮脂など臭いの原因を落とすのがよい」と富士枝室長は強調する。除菌効果のある消臭スプレーをかけるのも有効だ。

 また、加齢臭を考える場合には、口臭も無視できない。年を取ると歯周病になる人が増え、口臭を洗い流す役目も担っている唾液の量が老化によって減ってくるからだ。加齢臭で同僚や部下、特に臭いに敏感な女性たちを悩ませないためにも、体臭や服の臭い、口臭を常にチェックする必要がありそうだ。

(文/礒部道生)