悪質販売の手口に変化なし

 国民生活センターによると、消費生活相談の数は、5年連続で年間100万件を超えているという。中でも、相談全体の半数以上を占めるのが、通信販売や訪問販売、電話勧誘販売などの「店舗外販売」。多くが悪質販売の被害と考えてよさそうだ。

 悪質商法に詳しい行政書士の水口結貴氏によると、「悪質商法の手口は、昔からほとんど変わっていない」のだという。変わっているのは、「商材」だ。

 例えば、「自宅で高収入」などとうたい、不況の影響からか増加傾向にある「内職商法」。以前ならレセプト作成や宛名書きなどが代表的だったが、個人情報保護法の施行以来、レセプト作成は内職では行えなくなり、宛名書きもパソコンやワープロの普及で減った。増えているのが、ホームページ作成やデータ入力などパソコンを使用したもので、パソコンや教材を高額で売りつけるといった具合だ。

「悪質商法の業者は、時代を見る目に長けている」(水口氏)。例えば、IT起業がブームになったときには「未公開株」、アフィリエイトがブームになったときにはアフィリエイトで稼ぐ方法といった「情報商材」を販売する悪質販売が増えた。今後は、地デジのアンテナ詐欺などが増えるかもしれないと心配する声もある。

 手口よりも、よく知らない、わからない商材に注意しなくてはならないわけだ。このほか、目立つのは、一度被害にあった人が、何度も被害にあうケース。被害者の名簿が出回っているため、悪質業者から被害者へのコンタクトが多いことも理由の一つだが、一度騙された人は、何度も騙される傾向があるので注意が必要だ。