8月21日、新宿のバルト9にて、現在公開中の映画『スカイ・クロラ』のトークショーが行われた。ステージには監督の押井守、プロデューサーの石井朋彦が上がり、これまでのインタビューなどで答えることのなかった製作意図を明かした。

『スカイ・クロラ』トークショー時の押井守監督

 プロペラ戦闘機に乗り、「ショーとしての戦争」を闘う青年たち。死なない限り年を取らない彼らは<キルドレ>と呼ばれ、日夜空の上で終わらない闘いに明け暮れている。ベストセラー作家・森博嗣原作による、この<キルドレ>たちの日常と恋愛を描いた物語に、監督が込めた意図とは何なのだろうか。

 アニメーション表現において、圧倒的なクオリティーを誇り、世界中のアニメーターから尊敬される押井監督だが、その物語は“哲学的”と称されるほど難解であり、それが一般の観客に敬遠されがちな理由となっていた。今回のトークショーでは、一見すると難解に思われるその作品世界の謎を、これまでどの媒体でも話す機会がなかったという「映像表現とテーマ」という観点から、とても明快に語ってくれた。

 まず、押井は「映画は、映像とテーマが一致しなければならない」と語り、『スカイ・クロラ』で見られる映像が、どのように物語と関連づけられているのかを次のように説明した。