シャッター音は、D3と比べるとちょっと軽い感じがする。ミラーなどが駆動しているショックを感じることはなく、安心してシャッターが切れる。タイムラグに関しては、スペック上はD3と大きく変わることはないのだが、このシャッター音や像の消失時間、シャッターボタンのストロークの違いなどからか、D3に比べてほんのちょっとだけ長いかも、と思った。といっても、これは両者を比べてみての感想であり、単体としては価格の割にしっかりと作り込まれていると感じる。

 連写は秒5コマと、一般的な撮影ならば必要十分なスピードを確保している。タイムラグの少なさもあるので、頑張ればスポーツだって撮れるスペックだ。D300と共通のオプション「マルチパワーバッテリーパック MB-D10」を使って、EN-EL4aなどのバッテリーを併用すると、連写は秒8コマとなり、D3の秒9コマに肉薄する。MB-D10を装着すると、ボディーサイズはかなり大きくなってしまうのだが、動きモノの撮影にも対応できる拡張性はありがたい。

 D3にはない内蔵スピードライトを搭載しているのは、賛否両論聞こえてくるところ。個人的にはなくても構わないが、やはりあったら便利だと思う。24mmの画角をカバーするガイドナンバー約17(ISO200・m)なので、近距離での撮影にしか使えないが(あまり近すぎると、今度はレンズでケラれてしまう)、イザという時には役立ちそうだ。

 また、SB-900などのスピードライトと組み合わせて光量をコントロールしながら多灯撮影できるCLS(クリエイティブ ライティング システム)を行う場合、主灯として内蔵スピードライトが使えるのが手軽でよい。細かな設定は背面の液晶モニターで行え、凝ったライティングの撮影ができる。

 ファインダーは視野率が95%、倍率は0.72倍となっている。FXフォーマットらしく、広大な視野は見ていても気持ちがいい。D3と同じ丸形のアイピースを採用したため、オプションの「マグニファイングアイピース DK-17M」を使って、さらにファインダー像を大きくすることもできる。ファインダー自体は、D3と同等とまではいかないが、ピントの山もつかみやすく、見やすいと感じた。

 設定により、DXフォーマットでのクロップ撮影が行える。D3では、撮影されない周囲の部分がグレーにマスクされるのだが、D700は枠線が表示されるのみ。とはいえ、枠線はハッキリと確認できるため、特に問題はなさそうだ。

しっとりとした階調の中にも、色の鮮やかさを感じられる。特に色の隔たりはなく、苦手な被写体を感じさせないポテンシャルを持つ(ISO200、1/100秒、F11)

スッキリと…というにはほど遠いが、青空の描写は気持ちいい。ローパスフィルター上にゴミが載っていると、こういうシーンで特に目立ちやすいのだが、大きく目立つゴミは確認できない(ISO200、1/640秒、F8)