エクシーガの開発コンセプトは、「7シーター パノラマ ツーリング」。最大7人の乗員が車内での会話や景色を楽しめ、安心してくつろげる移動空間を目指した。ミニバンというよりも、レガシィをひとまわり大きくしたステーションワゴンというレイアウトだ(画像クリックで拡大)

 「スバル エクシーガ」は、富士重工業が初めて自社開発したミニバンだ。国内市場では現在、普通乗用車の登録台数の約30%をミニバンが占めている。その大きな市場に手駒を持たなかった富士重工業にとって、待望の新モデルだ。

 エクシーガが加わるまでのスバルの国内向け普通乗用車のラインアップは、ステーションワゴンとセダンの「レガシィ」、5ドアハッチバックの「インプレッサ」、SUVの「フォレスター」の3車種で、乗車定員はすべて5名。3列シートで最大7人乗りのエクシーガは、家族構成の変化などでやむなく他社のミニバンへ流れたスバルファンを呼び戻すだけでなく、既存ユーザーの代替えや、他社からの乗り換え需要を掘り起こす役目も担う。

 各メディアの記事はエクシーガを、「スバルの新型ミニバン」として紹介している。この記事でも便宜上ミニバンと称しているが、実は富士重工業側では、カタログでの表記から役員の発言に至るまで、「ミニバン」とは一切表現していない。エクシーガの細部を紹介しながら、そこにある意図を読み解いていこう。

上下高が小さく低重心の水平対向エンジン。高い操縦安定性と、優れた静粛性やしなやかで上質な乗り心地を両立する「SIシャシー」など、スバル独特のメカニズムを搭載(画像クリックで拡大)

開発段階のイメージスケッチ。「機能美と高い安定性を感じさせるスポーティーなエクステリア」が外装のテーマ(画像クリックで拡大)

サードシートの頭上空間を確保するために、ほぼ水平なルーフラインを持つが、スポーティーに映るよう「サイドガラス後部上下の処理に苦心した」とデザイナーは語る(画像クリックで拡大)

エクシーガ(左)と現行レガシィ(右)の比較。レガシィは熱烈なファンが多く、代々のモデルを乗り継ぐヘビーユーザーもいる。その代替え需要を視野に入れ、エクシーガはいたずらにサイズアップを図っていない(画像クリックで拡大)