一般家庭に燃料電池を設置して電気とお湯を供給する「ライフエル」。東京ガスの新宿ショールームで実物を使ったデモが見られる(画像クリックで拡大)

 環境に配慮した新しいエネルギー源として、注目を集めているのが「燃料電池」だ。燃料には水素や、水素を多く含む化合物を使い、空気中の酸素と結合させて化学反応で電気を生み出す。純粋な水素を使えばCO2が発生しないという環境面でのメリットに加えて、燃料を燃やす火力発電所よりもエネルギー利用効率が良いなどの特徴がある。

 ここ数年で燃料電池を利用したモノは、私たちにとっても身近になりつつある。代表的なのが、燃料電池を搭載したクルマだ。トヨタやホンダ、メルセデス・ベンツなど世界中の自動車メーカーがこぞって開発を行い、日本でも首相官邸や経済産業省で公用車として使われている。その他に、携帯電話や携帯ノートPC向けの燃料電池なども実用化を目指して開発が進んでいる。

 この燃料電池を、一般家庭向けのエネルギー源として使おうというプロジェクトがある。財団法人 新エネルギー財団の「定置用燃料電池大規模実証事業」で、都市ガスやLPガス、灯油などを燃料にした家庭用燃料電池を一般家庭に設置して、利用パターンや省エネ度などを調査している。

 そのプロジェクトの中の一つが、東京ガスの「ライフエル」だ。都市ガスを利用した燃料電池を家庭に設置して、電気に加えてお湯を家庭に供給し、給湯や床暖房に利用する仕組みだ。2005~2007年度までの3年間に、すでに500を超える世帯が導入し、実生活の中で利用している。

燃料電池自動車も、実用化に向けて開発が進められている。圧縮水素ガスを燃料に使うホンダ「FCXクラリティ」は、米国では2008年7月、日本では2008年秋からリース販売を開始する(画像クリックで拡大)