このシステムが力を発揮するのは、会計のときだ。

 寿司を握り終えた職人は、コインをカップに入れる。コインにはICチップが内蔵されており、会計の際にはスタッフがそのカップに入っているコインをセンサーで読み取る。そのデータを記録した精算カードをレジに持っていくと、スムーズに会計ができるというわけだ。レシートには食べたメニューがすべて表示されるという明朗会計。これまで、回転寿司の皿にIC チップを内蔵したシステムはあったが、ICチップ内蔵のコインがメニューとオーダーを兼ねているところが新しい。

食べ終わったらコインのデータを読み取る(画像クリックで拡大)

読み取ったデータを会計カードに送信(画像クリックで拡大)

カードの情報を読み取り、レジで表示。内容はそのままレシートに印字されるので会計もわかりやすい(画像クリックで拡大)

 「これまでの寿司店の不便さを解消した」と語るのは、同店を運営するジェイアール東日本フードビジネスの西田直紀氏。一般の寿司店は、壁にメニューの札が掲示されていることが多いが、このケースだと、座る位置によっては、オーダーのたびにいちいち首を回さなくてはならない。また、オーダーの内容を周囲に知られたくない人もいる。職人に声を掛けてオーダーする店の場合、好きなものをたくさん食べたいのに、同じものや価格の安いものばかり続けて頼みにくい。また、なかなか寿司が出てこないと、注文がちゃんと通っているか不安になることもある。値段の表記がない店だと会計まで不安で心もとない。こういった面倒をすべて解消したのがこのシステムだ。

 実際に試してみると、オーダーから会計まで実にスムーズで、ペースも量も自分の好みで食事が楽しめる。仕事帰りや出張前に立ち寄って、さっと 食べて飲める気軽さがいい。回転寿司より低コスト、省スペースで開店できるとあって、これから増えていく可能性の高い新しい業態である。

(文/永浜敬子)

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