発色はそれほど独特な感じはなく、淡い色から原色まで違和感の少ない描写を見せてくれる。オートホワイトバランスの精度も問題なく、特に人工光源下での発色が自然な雰囲気になっているのは好感が持てた。

 露出補正ボタンなどもあり、縦位置で構えたままでもある程度の操作ができるのはありがたいのだが、今回借りた機材ではボディー側のシャッターボタンの感触と縦位置グリップ側のシャッターボタンの感触がまったく違うのが気になった。これはしょうがないのだろうか。

 α350は、とにかくライブビュー撮影が楽しいカメラだといえる。この機能がいらないなら、この機種を買う意味はないといってもよいぐらいだ。カメラをただまっすぐに構えるだけでなく、低い位置や高い位置から撮ることで、ちょっと変わった写真にできる。そんな楽しさを実感してほしいカメラだ。

標準ズームレンズ「DT18-70mm F3.5-5.6」で撮影。逆光でもそれほど画質の低下はなく、シャープな描写を見せている。Dレンジオプティマイザーのおかげか、シャドー部の描写も適度に再現されている(ISO100、1/320秒、F11)

船の舳先にフォーカスエリアの表示が出たが、実際にはちょっと後ろにピントが合ってしまった。ライブビュー時のAFは、若干後ピン気味な傾向があるように感じられた(ISO100、1/40秒、F5)

若干季節外れで申し訳ないが、伊能忠敬の旧宅に展示されていたひな人形を感度を上げて撮影。かなりノイズが抑制されており、特に色ノイズは少ない。高感度の写りはなかなかよい印象だ(ISO1600、1/50秒、F5)

レンズキットに付属する標準ズームレンズは、価格相応の写りといえる。広角端でこういった被写体を撮ると、盛大な歪みがちょっと気になるかも。絞っていても、周辺部の描写はちょっと甘めだ(ISO100、1/50秒、F8)

■「α350」のココが○、ココが×!
ポイント 評価 コメント
画質 発色にクセがなく、感度を上げすぎなければシャープでキレイな画像だ。とはいえ、組み合わせるレンズの描写力に左右されるので、できるだけいいレンズと組み合わせて撮影したいところではある。
デザイン ちょっとのっぺりとした感じのデザインが、個人的に好きになれないところ。ボディー以上に、標準ズームレンズのデザインにいまひとつ高級感が伝わってこない。カメラを構えても、ちょっとテンションが上がりにくいのだ。
操作性 必要な機能は独立したボタンになっていて、かつボタンやダイヤルも分かりやすさに配慮している。液晶モニターの表示も見やすくなっており、ユーザー層を問わず使いやすいと感じる1台だ。
コスト
パフォーマンス
ライブビューを搭載した他社のカメラと比べても、飛び抜けて高くも安くもない。機能を考えれば、思ったより安いかなと思える価格という感じか。

(星 智徳)

製品名 α350
発売 ソニー(http://www.sony.jp/
希望小売価格 オープン
実売価格 8万5000円(ボディー)、9万5000円(ズームレンズキット)、14万円(高倍率ズームレンズキット)
撮像素子 APS-C型1490万画素CCD
有効画素数 1420万画素
手ぶれ補正機能 撮像素子シフト式(シャッタースピードで約2.5~3.5段分の補正)
ライブビュー機能 あり
レンズ オプション
撮影範囲 使用するレンズに依存
マクロ撮影範囲 使用するレンズに依存
シーン撮影モード 6種類
最高記録解像度 4592×3056ドット
ISO感度 オート、ISO100~3200相当(1段ステップ)
動画撮影機能 なし
記録媒体 コンパクトフラッシュTypeII
液晶モニター 2.7型可動式TFT(23万画素)
ファインダー 光学ファインダー(ペンタミラー式、視野率95%、倍率約0.74倍)
電源 リチウムイオン充電池
撮影可能枚数 約730枚(50%ストロボ撮影時)、約410枚(ライブビュー撮影、50%ストロボ撮影時)
PCとの接続 USB2.0
PictBridge 対応
外形寸法、重量 130.8(W)×98.5(H)×74.7(D)mm、582g(本体のみ)
ボディカラー ブラック
発売日 2008年2月15日