なりたい職業上位にキャバクラ嬢が入り、スピリチュアルなものを信じている--。それがジェネレーションZだ。『下流社会』の著者・三浦展氏が再び、若い世代の実態を鋭く分析する。

ジェネレーションZとは?

 カルチャースタディーズ研究所は、広告代理店のスタンダード通信社からの依頼を受け、2007年時点の15歳から22歳を「ジェネレーションZ(ゼット)」(Z世代)と名付け、全国の当該年齢の男女に対する調査を07年に行った。その時点の15~22歳は、ほぼ1985~92年生まれに当たり、現在の高校生、大学生などである。

 ジェネレーションZは、ジェネレーションX、ジェネレーションYに次ぐ世代を名付けるために三浦が考案した概念である。ジェネレーションX、Yともにアメリカのマーケティング概念が日本に輸入されたものだが、日本では一般的にジェネレーションXが1970年代前半生まれ、Yが70年代後半生まれの世代を指し、団塊世代(狭義には1947-49年生まれ)の子どもを多く含む世代である。

 それに対して、ジェネレーションZはX、Yより10~15歳ほど若く、7歳合計すれば1000万人程度の人口規模を持っており、企業にとってはまだまだ無視しがたいボリュームを持った存在だといえるだろう。

出生数と世代

資料:厚生労働省「人口動態統計」

バブル崩壊後に育った平成世代

 Z世代はバブル期に生まれた世代である。そして小学校入学は92年から98年だから、バブル崩壊の時代に当たる。どうもその影響がZ世代にはあるようだ。

 92年から98年には、オウムによる地下鉄サリン事件、阪神淡路大震災、ほぼZ世代に当たる酒鬼薔薇聖斗による猟奇的な事件に代表される「キレる14歳」現象など、社会の根本的な価値観を揺るがすような事件があった。

 中学校入学は98年から2004年であり、一度回復した景気が再度後退し、97年の山一証券破綻に象徴されるような大企業の倒産が相次いだ。犯罪件数、自殺数も増加した。

 高校入学は2001年から2007年にかけて。「9.11」によってテロ時代が始まった。やはりほぼZ世代に当たる小学6年生少女による同級生殺害事件(佐世保)などの陰惨な事件が多発し、社会不安が広がった。

 このようにZ世代は、それまでの日本の社会のシステムや価値観が溶解していく時代 に育ったと言えるのではないか。そしてそのことが、彼らの意識や考え方に影響してい ると思われる。