ここ数年、発泡酒の缶に「糖質××%オフ」などという数字が目に付くようになった。昨年3月に「糖質ゼロ」をうたうアサヒビールの「スタイルフリー」が発売。それからおよそ1年、2月20日にキリンから「麒麟ZERO」が、3月4日にはサントリーから「ゼロナマ」が登場する。いずれも「糖質ゼロ」の発泡酒だ。また、サッポロもそれに追随するという話もあり、これで大手ビール4社がすべてこの市場に商品を投入することになったのだ。

 今年4月からの「特定健診等の義務化」、いわゆる「メタボ健診」で引っかからないよう、生活習慣を気にする人々が、この「糖質ゼロ」に注目するというのが各社の思惑だろう。ただ、各商品の特徴を見ていくと、「味」「香り」も強調しており、売り物はどうやら「糖質ゼロ」だけではないようだ。そのあたりを各社に取材してみた。

「糖質ゼロ」とは?

 その前に、まず「糖質ゼロ」の「糖質」とは何を指すのか、簡単に解説しておこう。糖質とは、食品成分からたんぱく質、脂質、食物繊維、灰分、水分を除いた残りの栄養成分のこと。栄養成分表示では、「糖質」と「食物繊維」の合計を、「炭水化物」と呼んでいるので、こちらのほうがイメージしやすいだろう。砂糖はもちろん「糖質」だが、ブドウ糖など砂糖以外の糖類、ビタミンC、ポリフェノールなども「糖質」に含まれる。

 糖質が不足すると疲れやすくなるなど生活の障害になるが、逆にとり過ぎると、肥満や生活習慣病を招く恐れがある。そのため、「メタボ」対策としての糖質カットに注目が集まっているのだ。

 栄養表示基準によると、100ミリリットルあたりの糖質が0.5グラム未満であれば「糖質ゼロ」と表示が可能。ただ、「糖質ゼロ」とうたっていてもカロリーがゼロなのではない。

 発泡酒のカロリーは、主に糖質由来のものと、アルコール由来のものがある。お酒ならば当然アルコールは入っているわけで、「糖質ゼロ」製品でも、350ミリリットル1缶で67~84キロカロリーある。ただ、通常のビールが150キロカロリー程度(350ミリリットル缶)なので、かなりカロリーカットされているのだ。ちなみに100ミリリットルあたり20キロカロリー以下であれば「カロリーオフ」と表示できる。

糖質ゼロとは? 糖質とは、食品成分からたんぱく質、脂質、食物繊維、灰分、水分を除いた残りの栄養成分のことを言う。飲料の場合、100ミリリットル当たりの糖質が0.5グラム未満であれば「糖質ゼロ」と表示できる。
カロリーオフとは? カロリー表示のルールは、健康増進法で決められている。飲料の場合、100ミリリットルあたり20キロカロリー以下であれば「カロリーオフ」と表示することができる。「低カロリー」などの表示されることもある。