2人になって表現の幅が広がりましたね。でも、1+1=2だけで終わらせたくはない
(写真/菊池友理)(画像クリックで拡大)

 HIRO-PON:2007年はとにかく忙しかったです。1年の半分以上を海外での活動に費やしました。舞台では大道芸的パフォーマンスだけではなく、モヒカンをかつらで隠して役者としてストーリーのある劇を演じるんですよ。言葉はひと言も発しないですけど。それを1回の公演で2時間くらいやる。海外ではそういった舞台での活動もきちんと評価してもらっています。この胸に付けているバッジは『ブルーピーター』(※1)といって、イギリスでは水戸黄門の印籠並みに効力があるんです(笑)。

※1 『ブルーピーター』のバッジ
『ブルーピーター』は1960年代から続くBBCの小中学生向け国民的バラエティー番組。バッジは、ゲスト出演した人か、番組に絵を書いて送り、採用された視聴者(6~15歳に限る)しかもらえない貴重なもの
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 KETCH!:海外で評価されると「わあ、すごい!」と言われますが、日本の芸人の実力は世界と何らそん色ないですよ。むしろレベルが高い。それを認知する側が「世界はすごい」という思い込みを払しょくすべきだと思います。海外でやってみると、やはり日本も世界の一部なんだなと感じます。

 言葉に関しては、2人とも海外にいる時間が長いので、英語は否が応でも話さざるを得ない。ただ、僕は大学卒業後に、ロンドンへ1年間パントマイムの学校に留学していたことがあるんでなんとかなっています。最初のころは仕事のマネジメントもすべて自分たちでやっていました。忙しくなるにつれて、事務作業量も増えて、今はバイリンガルのスタッフにお願いしていますが、基本的に仕事の現場では、ラジオでもテレビでも通訳はつきません。

 HIRO-PON:ネタは言葉を発しないので、世界共通です。もちろん、国によって若干表現方法を変えたりはします。その国の情勢なども考慮しています。イギリスで銃による事件が起きたときには、銃に絡んだネタを自粛したこともありましたね。ネタのアプローチは、ソロでやっていたころとは全く違いますし、2人だとやりやすいことが多い。2人になって表現の幅が広がりましたね。1+1=2というか。でも、1+1=2だけで終わらせたくはないです。