新会社の社長に就任予定の鵜之澤伸氏(画像クリックで拡大)

 バンダイナムコホールディングスは、アサツー ディ・ケイとアニプレックスと共に、正規版日本アニメコンテンツの海外向け動画配信や、アニメ関連商品のECサイトを運営する新会社の立ち上げを発表した。

 社名はアニメコンソーシアムジャパン(Anime Consortium Japan Inc.)で、2014 年11月7日付の設立となる。また、同社社長は、バンダイナムコゲームス副社長の鵜之澤伸氏が兼務する。

 新会社の設立の背景には、アニメ作品の海賊版撲滅と、米国や中国などのコンテンツ配信企業に頼らない独自サービスの立ち上げ、という2つの狙いがある。

 日本のアニメは世界中に熱烈なファンがいる一方で、そうしたファンに向けてタイムリーにコンテンツを届ける方法は少なく、いきおい海外のファンは海賊版で視聴せざるを得ない状況が生まれていた。

 また現在、コンテンツを容易に配信できるネット上のプラットフォームは、そのほとんどが海外発のサービスであり、今後、日本のアニメ関連企業が機動的に事業展開するには、不安な面も少なくない。

 そこでアニメコンソーシアムジャパンでは、正規版アニメコンテンツを、新作アニメのサイマル配信(日本と時差の無い形での配信)するほか、過去作品の配信を多言語で実施することで、従来の課題をクリアしていく考えだ。

 新会社設立後、アニメの動画配信会社DAISUKIと事業統合を行い、さらに海外需要開拓支援機構(通称:クールジャパン機構)からの出資も受ける。

 その結果、株主構成はバンダイナムコホールディングス、海外需要開拓支援機構、アサツー ディ・ケイ、アニプレックス、東映アニメーション、サンライズ、トムス・エンタテインメント、日本アドシステムズ、電通の9社となる。

 アニメコンソーシアムジャパンは、こうしたオールジャパン体制の“強化”を進め、世界にアニメを発信していく。本格的な事業開始は2015 年4 月を予定している。

 ちなみに、新会社の社長となる鵜之澤氏は、名作「機動警察パトレイバー」シリーズをはじめとするオリジナルビデオアニメ(OVA)ビジネスの立役者でもあり、アニメビジネスに深くかかわってきた人物だ。

 ゲームとアニメ、そして玩具などのマーチャンダインジングのすべてを知る鵜之澤氏が、今後どんな手綱さばきを見せるか注目だ。

(文/中村均、写真/稲垣純也)