矢野経済研究所(本社:東京都中野区)が2009年6月16日に発表したペットビジネス市場の調査によると、2008年度のペット関連の国内総市場規模は、前年度比2.5%増の1兆1371億円に達し、拡大が続いている。長く続くペットブームの中で毎年安定的に成長しており、2002年度比では15%以上拡大した。ペットをパートナーとして家族同様に扱う傾向が強まり、飼い主のニーズを受けて飼育しやすい状況が整いつつあるという。

 低成長が続いていたペットフード市場は2007年後半から2008年前半にかけて原料価格や原油高の高騰を受け、各社が値上げを実施。その結果、2007年以降は1%以上の市場拡大。2008年度の総市場規模は同2.4%増の2849億円となった。室内飼育による運動量や食事量の減少で、出荷数量ベースでは微減傾向が続いているが、健康などに配慮した高価格フードの需要が増加した。

 ペット用品分野の市場規模は同3.2%増の1590億円。2009年度以降も室内飼育の必需品であるトイレシートや猫砂などを中心に、しつけ剤やボディタオルなどの新規用品などでさらに伸張すると予測される。ただし2008年後半からの景気悪化に伴い、衣服などで買い控えが起きており、ここ数年は低成長が見込まれるという。

 周辺市場はマンションなどでの飼育が可能になり、単身者や夫婦2人住まいなどでもペットの飼育が増加。ペットホテルや同伴可能な商業施設の整備が急速に進むなどサービスは拡大傾向で、市場拡大のけん引役となっている。また飼い主のニーズに合わせて、さまざまなサービスが創出されており、とくにペットの高齢化に対応したサービス分野は拡大が予測されるという。

 調査対象はペットフードや用品のメーカー、卸企業、小売企業などの関連企業。今年3~5月にかけ、専門研究員による直接面接取材やヒアリングを併用して実施。詳細は「ペットビジネスマーケティング総覧 2009年版」(A4判424頁、定価10万5000円)にまとめた。(文/平城奈緒里=Infostand)

■関連情報
・矢野経済研究所のWebサイト http://www.yano.co.jp/index.php
・詳細資料 http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0222867_01.pdf