Part2:オンライン書店「ユトレヒト」代表 江口宏志さんに聞く アウトプットする場所を持てば本との出会いが深まる

 ユトレヒトは、「古本、新刊の区別なく、今おもしろい本を紹介する本屋です。」とそのサイトで謳われる通り、古本も新刊も区別なくおもしろいと感じる本を「紹介」するオンライン書店だ。大手書店とは違う「なぜこの本を紹介するのか、なぜこの人に本を紹介してもらうのか。」という独自の視点で、本を紹介している。

 そのユトレヒトの代表にして、おもしろい本との積極的な出会いをプロデュースする江口宏志さんは、どのように「今、おもしろい本」を見つけているのか。江口さんの本との出会い方や付き合い方について、お話を伺った。

 なお、取材はユトレヒトのショップ「UTRECHT/NOW IDeA」併設のテラスカフェ「aMoule」で行った。

本との出会い方

本を探しにいくだけで発見がある

 自分自身で本との出会いを求めるために、何かこういうテーマでと決めてから選ぶということはありません。本を探すこと自体が、好きなんですね。探すことで探していないものにも出会えますし。行動するだけで、何か発見がある、という体験ができるところが、本探しのいいところだと思うんです。

 書店を巡ったり古本市を覗いたり…偶然出会うことは今でもあります。もちろん、一つの本から影響されて、次の本に発展することもありますし、周囲の人や人との出会いから本に出会うこともあります。

 ちなみに今読んでいるのは『ペンギンブックスのデザイン 1935-2005』(齋藤 慎子・訳/山本 太郎監修/P-Vine BOOKS/2940円)。これはペーパーバックの出版社であるペンギンブックスのデザインを集めた本で、見ているとなぜこのサイズになったのか、日本の新書もペーパーバックの影響であのサイズになったなど、歴史もわかっておもしろい。

 本のおもしろがり方はいろいろありますが、邪道ながらも、装丁・見た目をおもしろがることも、本との出会いの中では大切ですね。

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