Part2:建築美と知の宝庫 0円図書館

 学校卒業以来、図書館から足が遠のいた人が多いのではないだろうか。しかし「勉強」にこれほどもってこいの場所はない。幅広いジャンルの書架は、背表紙を見るだけでも知的好奇心を刺激する。建築的魅力が高い場所も多く、その空間に身を置くだけで、果てしなく想像力が広がっていくだろう。今こそ、おとなのワンダーランド、図書館へ行こう。

ネオ・バロックの明治建築に事業家のロマンを見る 大阪府立中之島図書館

玄関の真上にある記念室。東向きの丸窓から来館者の様子をうかがえるこの部屋は、当時館長室として使われたものと思われる。室内の呼び出しボタンには、司書・会計などの文字が残っている。(画像クリックで拡大)

 1904年築の中之島図書館は、日本に2つしかない重要文化財に指定されている図書館。住友吉左衛門友純が大阪に本格的な図書館をと願い寄贈した。ドーム形天井に覆われた吹き抜けの中央ホールの壁面には精緻なレリーフ、天窓には幾何学模様が施されている。ステンドグラスをガラスで覆う二重構造になっているため差し込む光は弱いが、それが幸いしてアール階段や回廊の重厚さがいっそう際立つ。

 建築当時、すでに耐震構造について学んでいた野口孫市らの設計により、阪神・淡路大震災の影響もなく、100年を経た今も、レンガ造り石張りの当時の姿のまま利用されている。彼らの先見の明と、その努力を随所に感じさせる建物の素晴らしさ。ここでなら、新たな知との出合いを楽しめるはずだ。

0円後録

明治の人の気概と事業家としてのロマンを感じる建物。当時にタイムスリップできる。

(左)中央ホールの美しさは必見。また、現在はビジネス利用に特化した図書館として年鑑や、会計関連資料、各種データベースなどがそろう。
(右)中央階段を上がれば、厨子に入った2つの銅製の彫像がある。知性を象徴する文神像、野性を象徴する野神像。長崎平和祈念像などで知られる北村西望の作品だ。(画像クリックで拡大)

(左)4本のコリント式円柱の上にペディメントを掲げた、ネオ・バロック様式。王冠のような銅葺きのドームがある。
(右)上棟式に使われた棟札。設計者名などその資料性の高さから、重要文化財に追加指定された。(画像クリックで拡大)

所在地 大阪市北区中之島1-2-10
TEL 06-6203-0474
アクセス 地下鉄「淀屋橋駅」から徒歩5分、京阪「淀屋橋駅」「なにわ橋駅」「大江橋駅」から徒歩5分
開館時間 月~金曜=9:00~20:00、土曜=9:00~17:00
休館日 日曜・祝日と6月・10月の第2木曜、および年末年始
URL http://www.library.pref.osaka.jp/nakato
備考 記念室はイベント時のみ特別公開

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