(文=廣川 淳哉)

 2010年1月1日、コクヨグループのコクヨS&Tが設立したLmDは、東京ガスの連結子会社のリビング・デザインセンターから英国の雑貨・家具店「ザ・コンランショップ」の国内事業を譲り受けた。LmDの井上恭史・代表(コクヨS&T 常務執行役員兼務)がその狙いを語る。

オフィス用品市場は縮小傾向を受け一般消費者をターゲットに

──事業譲受とは?

 国内のザ・コンランショップ事業をスタッフごと引き継いだ。従来と変わらず店舗を運営する。BtoBを軸に事業を行うメーカーにとって、店舗はエンドユーザーに直接販売できる魅力がある。今後は既存の仕入れ販売に加え、メーカーとしてザ・コンランショップ向けに開発した商品などを店舗で販売していく。

LmD の井上恭史・代表。同社が事業譲受したザ・コンランショップ新宿本店・丸の内店は、家具、インテリア用品、ステーショナリーなど約6500アイテムを扱う(画像クリックで拡大)

──なぜ一般消費者をターゲットに?

 「良品廉価」という社是が示すように、当社の事業基盤は良品をリーズナブルな価格で提供すること。生産の約7割がオフィス用品だ。経費で購入し会社で使用するオフィス用品は、価格、機能、品質のバランスが良いものが良品と言える。しかし、オフィス用品市場は縮小傾向にある。不況やデフレの影響で販売単価が下がり、パソコンの普及で事務用品の使用量が減少している。

 そこで、一般消費者を対象に事業を拡大したい考えだ。ところが、個人が購入し家庭などで使う商品はオフィス用品とは評価軸が異なる。多少価格が高くても消費者が気に入ったモノが良品になる。このニーズに応える、新しい接点や商品が必要だ。