以前の教科書では左ページが本文、右ページが解説と図版いう構成だったが、注や解説の一部を本文に組み、地図や写真を新たに加えるなどしている。価格は各1575円(画像クリックで拡大)

 筆者も高校時代に使っていた教科書、山川の世界史と日本史。お馴染みの青とオレンジの表紙が、書店で静かな人気を集めている。2009年8月30日に発売した『もういちど読む山川世界史』『もういちど読む山川日本史』は2004年度まで教科書として使われていた山川出版社の『世界の歴史』『日本の歴史』を底本とし、最近の情勢の変化や学説の変更に応じて記述を改めて編集。歴史上の発見や知識を問うクイズ番組など歴史への興味が広がっている効果もあり、それぞれ5万部のヒットとなっている。

 歴史ブームといわれる昨今だが、山川出版社の担当者によると、1冊で歴史の全体像をつかめる正確でコンパクトな通史がなかったという。そこで日本人が共有できる「知」として、本来の意味での教養書として読まれることを期待し、出版に至ったそうだ。読者も当初は40代~50代のビジネスパーソンや主婦など中高年層が中心だったが、その後20代~30代の若い層まで広がっている。

(文/北本祐子)