自分が食べて旨いと思う米を作りたい!ななつぼしは最近流行の米とはちょっと違う

昭和62年に行われた「全国星空の街・あおぞらの街コンテスト」(環境庁主催)で「星空の街」に選ばれた芦別市の夜景。写真提供/定田印刷
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 北海道空知地方中部に位置する芦別市。

 広大な市域の約88%が森林で、星が降るように美しい夜空が楽しめることから、昭和59年に「星の降る里」を宣言した。

 その恵まれた美しい自然環境が認められ、昭和62年に行われた、環境庁(現環境省)主催の「全国星空の街・あおぞらの街コンテスト」で「星空の街」に認定された。

 空気がきれいなこの町で、北海道米「ななつぼし」を特別栽培している農家がある。食の安全・安心に取り組む、芦別市きらきらぼし生産組合の組合長でもある山崎直人さんだ。

 「北斗七星のように輝いてほしい」という願いが込められた、ななつぼしが誕生したのは平成13年。山崎さんは平成16年から、その栽培に着手した。

 「それまでは『きらら397』と『ほしのゆめ』(ともに北海道のブランド米)を育てていましたが、ななつぼしのほうがおいしかったので、栽培することにしました。自分が旨いと思う米を作りたいし、食べてくれる人もきっとわかってくれると思います」

 現在、点在する11町歩(3万3000坪)の田んぼで、ななつぼしの他、「ふっくりんこ」と第2回で紹介した「ゆめぴりか」の3品種を手掛けている。

安全・安心な米作りを実践している、米農家の4 代目山崎直人さん。借りている田んぼも含め、四十枚の田んぼでななつぼし、ふっくりんこ、ゆめぴりかを育てている
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 ななつぼしは、平成22年度から26年度まで5年連続で特Aを受賞。ふっくりんこ、ゆめぴりか、すべて特Aだ。

 それぞれ収穫時期が異なり、適期に刈ることができるという理由もあるが、食味も粘りも違うことから、特徴が異なる3品種を作っているという。

 「同じ品種でも土地や気候風土により、異なる味わいの米ができます。例えば、芦別でゆめぴりかを作ると、粘りが強くなります。片や、ななつぼしは、よそでは水分含量が少なくなりがちでも、芦別では適度な水分を含んだ、最適な味わいの米が実ります」

 自宅の飯米もななつぼしだという山崎さんに、その味のどこが好きなのか尋ねた。

 「農家の夏は朝が忙しいんです。日が昇り、暑くなるまでにある程度仕事を片付けたい。そのためにも朝4時から仕事をし、6時に一旦家に戻り、急いで朝食を食べます。近年流行のモッチリ感のある米と違いななつぼしはサラサラしていて、胃にもたれません。もちろん我が家は、昼も夜もななつぼし。丼ものも含め、どんな料理にも合います。個人的には、汁が少なめの肉じゃがとの相性が最高だと思っています(笑)。冷めても一粒一粒がはっきりしているので、おにぎりにも合います」

山崎家の近くにある最も広大な田んぼ。東京ドーム3 分の1個分の田んぼで、ななつぼしとゆめぴりかを75%農薬減、50%化成肥料減で栽培している
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