JR東京駅構内のレストランゾーン「グラングルメ」2階の「北町ダイニング」で江戸時代の食を再現したメニューを提供する「江戸めしフェア」が開催されている。

 江戸時代に時代劇などでも知られる北町奉行所があったJR東京駅。これにちなんで名付けられた北町ダイニングは2014年3月にリニューアルされ、より江戸情緒が感じられるフロアになっている。9月30日までのフェア期間中はフロアに奉行や町娘などをイメージした顔出しパネルや御触書風の看板で、江戸の食文化のトリビアなども紹介されていて、ちょっとしたアミューズメントパーク気分も味わえる。

「北町ダイニング」のロゴは北町の文字をモチーフとして、江戸に古くから伝わる、江戸小紋柄の一つ「花菱紋」をベースにデザインされている。八重洲北口改札を出てすぐの2階
[画像のクリックで拡大表示]
顔出しパネルがあちこちに設置されている。随所に設置された御触書風の看板を読むだけで、江戸の食文化通になれる。営業時間は11~23時(土日祝11~22時)。料理が提供される時間は店舗によって異なる
[画像のクリックで拡大表示]

江戸時代、握り寿司は大きさが2倍だった!?

 江戸めしフェアでは、北町ダイニング6店舗がそれぞれ江戸時代風料理を提供し、全部で8品の江戸の味が楽しめる内容。例えば、「七代目卯兵衛」のメニューは「江戸時代の寿司 3種」。現在の寿司のサイズのおよそ2倍の大きさで、江戸時代に使用されていた酒粕から作る赤酢が使われている。今では高級な存在になった寿司も、江戸時代は江戸庶民のファストフード。当時はおにぎり感覚で手づかみで食べる手軽な食事だった。現在の江戸前握りが手で食べるスタイルなのもこれが始まりだ。

 「当時と現在では使う食材や調味料も異なるので全く同じではないが、文献をひも解き、識者に意見を聞いて、できるだけ当時の料理に近づけるように心がけた。しかし、リアルに再現すると今の人の舌には合わないものもある。いかにおいしく江戸の味を楽しめるかという部分に苦心した」と語るのは、北町ダイニングを運営する鉄道会館の森下大輔氏。

「七代目 卯兵衛」の「江戸時代の寿司3種」(999円)。おおぶりな握り寿司。赤酢を使ったシャリは、ほんのり甘みが感じられる。現代の一般的な大きさの寿司もセットになっており、食べ比べができる。塩が振ってあるので、しょうゆを付けずに食べる。数量限定で15時から販売
[画像のクリックで拡大表示]
七代目 卯兵衛の「揚げ豆腐のみそ田楽」(500円)。せっかちな江戸っ子が串に刺した料理をさっと食べる様子をイメージして作った揚げ豆腐の田楽。数量限定で15時から販売
[画像のクリックで拡大表示]
「いろり庵」の「たまごふわふわ」(600円)。「東海道中膝栗毛」にも登場し、袋井宿では朝食に供されており、静岡県袋井市の名物になっている。メレンゲ状のふわふわの卵の中にはカツオ節とサバ節の混合だしで煮付けた蕎麦の実とキノコが隠れている。金曜日限定・数量限定で15時から販売
[画像のクリックで拡大表示]
いろり庵の「蕎麦味噌焼き」(530円)。江戸時代に現在の様式が確立された蕎麦。蕎麦を食べる前に日本酒とおつまみで軽く飲むのが江戸っ子スタイル。蕎麦の実とクルミを合わせた香ばしい蕎麦味噌焼き。コリっとした口当たりとコクのある味わい。日本酒の肴に最適
[画像のクリックで拡大表示]