操作性やファインダーの視認性は、意外にも旧デザインのα7Sが好印象

 フツーに考えれば、α7 IIの方が欲しくなるはず。もしくは、α7 IIと同様のボディーになって登場するのであろう“α7S II”を待とうという気になるに違いない。なぜなら、α7でいうところの「II」のボディーは、初代とは別物のナイスバディだから。少なくとも世間ではそのように認知されている。

 ソニーだって、きっとそのつもりで手直しをしてきたはずだ。シャッターボタンの位置が変わるなんてのは結構な大改修であるし、初代の作りを完全否定しているようにも見える大英断でもある。全体のシルエットは相変わらず個性的ではあるけれど、シャッターボタンのレイアウトを主体とするボディー構成のテイストは「1980年代前半までの一眼レフ風」から「モータードライブ内蔵を果たした一眼レフ風」方向へ若干スライドしてきているα7 IIなのだ。

▼α7S(旧デザイン採用)
▼α7 II(新デザイン採用)
初代α7やα7Rと同じ旧デザインを採用するα7S。グリップの形状は丸みを帯びた緩やかな形状だ
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全体のコンセプトは旧デザインを継承しつつも、質感や操作性を高めた新デザインを採用するα7 II。特に大きく代わったのが上部で、シャッターボタンや電子ダイヤル、ファンクションボタンの位置が大幅に見直された
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 で、ここでまずは第一の結論。今回、新旧ボディー(「旧」ボディーはα7Sだが)を同時に使ってみて、私が個人的にどちらが欲しくなったのかといえば、「旧」の方だった。シャッターボタンの位置は、たしかにα7 IIの方がしっくりくる感じがしないでもない。でもそれは、フツーの一眼レフを使っている時の感覚を基準にしての判断であることにハタと気づいてしまった。「α7だと思って使えば、前のボディーだって捨てたもんじゃない」のだ。

 前ダイヤルの回しやすさ(新ボディーはダイヤルの前面にしっかり指を回り込ませての操作が求められるのに対し、「旧」ボディーはダイヤルの斜め上から指を軽く押し当てる感じでも操作できる)やシャッターボタン直近のファンクションボタンに対する指の届きやすさ(「新」ボディーには若干の窮屈感が払拭できない)に関しても、あくまでも個人的には「旧」有利との判断。そして、ファインダーの視認性も、ナゼだかα7 IIよりα7Sの方に好印象。α7 IIは、画面内に存在するモノの状況によって、ジャギーっぽい表示を見せたりモアレのようなものが目に付くことがあったのだ。単独で見てりゃ気にならない程度ではあるけれど。

α6000にも通じる手応えの得られるファストハイブリッドAFの搭載が頼もしいα7のII型。高感度画質の向上もあり、カメラとしての万能感がさらに磨かれた印象だ(α7 II+Sonnar T* FE55mmF1.8 ZA使用、ISO100、1/250秒、F1.8)
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手ブレ補正はレンズに装備の光学式で十分…なんて意地を張りたいところだけど、ボディー内手ブレ補正はやっぱりあるに越したことはないというのが正直なところ。手ブレ補正機能を持たぬレンズで撮っているときの安心感が段違いだ。その点は、手持ちで動画を撮っているときにより強く感じることになる(α7 II+Sonnar T* FE55mmF1.8 ZA使用、ISO100、1/1250秒、F1.8、-2補正)
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AEの制御が的確なので露出補正の判断がしやすい。アウトフォーカスになっているシャドーにも丁寧に階調を残す画作りに好印象(α7 II+Sonnar T* FE55mmF1.8 ZA使用、ISO100、1/160秒、F4.0、+0.7補正)
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