こんにちは、西友の富永です。

 みなさんは「量子マーケティング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは、クリエイティブブレインズ社が「スキャナマインド」というツールを通じて提供する「無意識の中にある概念構造の可視化」というサービスです。

 これによって“ポストクールジャパン”の方向性が示されたという記事が「WIRED」日本版に掲載されており、このコンセプトに興味を感じた私は同社を訪れ、鈴木一彦社長からツールのデモをお見せいただき、さまざまなお話を伺ってきました。

 その内容は、マーケティングに携わる方であれば必ず興味を引かれるものだと思いますので、ここで紹介したいと思います。

“量子マーケティング”って何?

 スキャナマインドとは、ある概念がどのような要素から構成されているか、またそれぞれの要素間の関係はどうなっているか、それぞれの重みはどれくらいあるかということをマッピングし、直感的に分かるように可視化するツールです。

 “概念”というのが抽象的で分かりにくいかもしれませんが、これはブランドでも商品でもカテゴリーでも、または命題でも構いません。

 スキャナマインドはPC上で被験者が回答する一見アンケートシステムのようなユーザーインターフェースをしています。概念の構造の可視化は、大きく以下のプロセスで行われます。

(0)どんな概念に関する構造を可視化するかを決める(「日本の良さ」など)
(1)被験者にその概念から連想される要素を複数挙げてもらう(「和の心」「治安」「おもてなし」など)
(2)(1)で挙げた要素のうちの2つが表示され、その関係性の強弱を被験者が選ぶ
(3)十分な情報が取得できたらそれを数理的に処理し、要素同士の関係性やそれぞれの要素の重みを数値化する
(4)それを直感的に理解できるようにマッピングする

(0)どんな概念に関する構造を可視化するかを決め、(1)被験者にその概念から連想される要素を複数挙げてもらう
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(2)(1)で挙げた要素のうちの2つが表示され、その関係性の強弱を被験者が選ぶ
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(3)要素同士の関係性やそれぞれの要素の重みを数値化し、(4)マッピングする(この調査は「日本の良さ」をテーマに、『WIRED』日本版とクリエイティブ・ブレインズ社との共同プロジェクトとして実施されたもの)
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 被験者の「無意識下にある概念構造の可視化」なので、(1)および(2)は2秒以内で回答することが求められます。つまり考えることにより意識的な構造が介入するのを防ぐということですね。また、(4)は量子力学における「シュレーディンガー方程式」を使って行われます。これが“量子マーケティング”といわれるゆえんです。

 このプロセスが被験者一人で行われれば、その一人の持つ概念の構造が可視化され、複数で行えばその対象一人ひとりが持つ概念構造が統合され、集団全体が持つ概念の構造として可視化されます。

 これはマーケティングにとってどのようなインパクトがあるでしょうか?