盤石の「サイズ展開」で寄与するスクール水着

 洋服では「ぽっちゃりさん」向けのトレンド服が当たり前になった。取材記事「客も店員もぽっちゃり……規格外サイズの女性がオシャレに目覚める」に見るように、従来、サイズの悩みから男モノのトレーナーやTシャツをガバっと着ることの多かった女性たちも、かわいいオシャレを楽しめるようになった。「レギュラーサイズの流行服をちょっぴり大きくしただけ」。そんな“相似形ファッション”に特化した通販やリアル店舗が人気を集めている。

 しかし、だ。着るのが「水着」となると、ビキニの寸法をただタテヨコ大きくすればよい、というものではない。

 スクール水着にたどり着いた大人の女性たちのサイズを確認すると、「第1作、第2作で多いのはM、L、3L~6L。今年の新作は4L以上が多いですね」(三宅さん)。

フットマークのスクール水着、S以上のサイズ表

 データによれば、購入客は3L以上の“規格外”の方が約半数を占めるという。スクール水着のサイズ展開は、他社は「5L止まり」、フットマークでは「6L」までそろえる。「体が大きいとその子だけ水着がなくてプール授業に参加できない、という事態を招かないように」(担当者)、考えうる最大サイズまで備えている。かわいいスクール水着シリーズも、大人が着ようが、スクール水着であることに変わりはない。「考えうるいかなるサイズにも対応する」スクール水着の“盤石のサイズ展開”が、さまざまな体形をした女性たちのニーズに大いに寄与している。

 「かわいいスクール水着シリーズ」にたどり着いた女性にとって同シリーズの魅力はなにか。次の3つを挙げたい。第1に「目立ちやすい柄物ではない、無地の地味なカラー」、第2に「豊富なサイズ展開」。この2つの“スクール水着ならではの”本質的な属性が、肌の露出に控えめな彼女たちの精神的・物理的ニーズにまずマッチする。さらに第3には“水着姿”となったときの見映えに寄与する最大のポイント、すなわちシリーズの真骨頂ともいうべき「かわいく見せて体を隠すデザイン」。これが「着用」を決意させる決め手だろう。

 次回は、今年4月に発売した同シリーズ第3作の詳細をお届けする。人前でビキニなんて着られない…そんな控えめな心を持った大人女性の需要拡大を狙い、フットマークは「大人も着られるスクール水着」をうたう。「かわいさを残しつつも大人っぽいクールさに挑戦した、業界初の“襟つき”スクール水着」とは、一体どんな水着なのか?(後編につづく)

著者

赤星千春(あかぼし ちはる)

「?」と「!」を武器に、トレンドのリアルな姿を取材するジャーナリスト。