写真家の三井公一氏に注目の最新デジカメをいち早く試してもらい、撮って出しの実写画像を紹介する連載。今回は、キヤノンの「EOS Kiss X8i」を取り上げる。デジタル一眼レフを代表する人気ブランドの最新モデルで、オートフォーカス性能を中級機「EOS 70D」と同等に引き上げたのが特徴。撮像素子を有効2420万画素に高画素化して精細感を高めるとともに、像面位相差AFを「ハイブリッドCMOS AF III」に改良してライブビュー撮影時のオートフォーカスも高速化した。EOS Kissシリーズ初のWi-Fi機能も内蔵し、スマホ連携ができるようになったのも注目だ。さまざまな機能向上を図ったEOS Kiss X8iの実力を見ていこう。

キヤノンが4月下旬に発売した「EOS Kiss X8i」。実勢価格は、ボディー単体モデルが8万6000円前後、レンズキットが9万4000円前後、ダブルズームキットが12万4000円前後
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 ここ2~3年、エントリー向けのデジタル一眼市場は小型軽量で扱いやすいミラーレス一眼の売れ行きが伸びているが、デジタル一眼レフも底堅い人気を得ている。なかでもファミリー層や写真の入門者に絶大な人気を誇るのが、キヤノンの「EOS Kiss」シリーズだ。この4月に登場した入門機の最新モデル「X8i」は、オールクロスタイプの19点AFセンサーと約2420万画素の新開発CMOSセンサーを搭載し、上位モデル「EOS 70D」並みの性能を持つ実力派モデルとして磨きをかけた。

※クロスタイプのAFセンサーとは、1つの測距点に縦線検出タイプのAFセンサーと縦線検出タイプのAFセンサーの両方を配置することで、被写体の種類によらず確実なピント合わせができるようにしたもの。すべての測距点にクロスタイプのAFセンサーを搭載したものは、オールクロスタイプと呼ばれる。AF性能は飛躍的に向上するが、製造コストは高くなる。
従来モデル「EOS Kiss X7i」から本体デザインを一新し、入門機ながら存在感が高まった。本体カラーはブラックのみを用意する
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従来モデルと同様に、撮影情報を表示する液晶パネルは搭載しない。設定変更用のコマンドダイヤルも従来通り1つのみ搭載する
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タッチ操作に対応した3型のバリアングル液晶を継承する。パネルをレンズと同じ向きに回転させれば自分撮りもできる
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 大きな進化点の1つは、19点のAFセンサーの採用だ。従来の9点から大幅に測距点を増やしたうえにオールクロスタイプ化も果たし、ピント合わせの精度向上と高速化が図られた。これならば、元気に走り回る子どもやペットなどもしっかりピントを合わせて撮りやすいだろう。

 2つめは、新開発の約2420万画素CMOSセンサーの搭載である。画像処理エンジンも最新のDIGIC 6に置き換わり、高い階調表現が期待できるだけでなく、ISO12800まで低ノイズで撮影できるのが頼もしい。低感度のISO100が使えるのもうれしい点だ。