パナソニックに“生き残った”三洋電機の事業の1つに、「太陽光発電 HIT」がある。太陽光発電は、かつて三洋電機が掲げた企業ビジョン、「Think GAIA」を象徴し、かつ約35年間、取り組んでいた事業でもあった。

「ソニーに地球は救えない」発言の背景にあったThink GAIAビジョン

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 かつて三洋電機の会長兼CEOを務めた野中ともよ氏は、「ソニーに地球は救えない(Sony can not save earth)」と発言したことがあった。2007年、米ラスベガスで開催されている世界最大の家電見本市「International CES」でのことだ。世界中から多くの報道関係者が集まる会場での記者会見に臨み、質問に答える形で飛び出した。過激に聞こえる発言だが、実はこれは、ソニーを責めるというよりも、三洋電機の企業の立ち位置を訴える意図があったのだ。

 当時の三洋電機は、2005年7月に掲げたThink GAIAを実現すべく、「第三の創業」と銘打ち、それまで事業部門に散らばっていた技術を融合させ、「いのちが喜ぶ製品づくり」を目指していた。「三洋電機は“地球といのち=GAIA”のために何ができるのか」という自らに投げかけたメッセージであるThink GAIAのもと、地球環境に配慮した製品の開発に取り組んでいたのだ。

 ただし三洋電機が環境への配慮を打ち出したのは、これより前のことだ。1989年、コーポレートスローガンを「人と・地球が大好きです」に決め、「環境・エナジー先進メーカー」を中期経営計画に掲げ、さらに企業姿勢として「地球環境との共生」を宣言していた。こうした経緯もあり、Think GAIAは三洋電機にとっては1つの集大成ともいえる言葉だった。