こんにちは。ファイナンシャルプランナーの高山一恵です。生きていくうえで絶対欠かせないのが、お金。毎日使っている身近なものだけど、意外に知らないことも多いのでは。この連載では、きちんと生活するためにぜひ知っておきたい「お金の超キホン」を、わかりやすくご紹介します。最初のテーマは「給与明細の見方」。この4月に、初めて給与明細をもらった、という方もいらっしゃるでしょう。この見方って、誰も教えてくれないんです。この記事を読めば、3分で基本が身に付きます!

◆登場人物
桜子:新入社員
潤 :入社3年目
絢香:入社7年目の29歳

知らないと危ない! お金のキホン~初めての給与明細

桜子:今日、初めてお給料の明細をもらいましたよ。社会人になった気がしますねー。

絢香:そうよね。初めてお給料明細をもらった時、私も嬉しかったなー。でも、最初「額面金額」と「手取り金額」の違いがわからなくて。実際は、お給料からいろいろと引かれちゃうんだなーってがっかりしたのを覚えているわ(笑)。

桜子:えっ? 「額面金額」と「手取り金額」の違いってどういうことですか?

潤:僕がお答えしましょう~! お給料といっても、会社が支払う金額と、僕たちが実際に受け取る金額は違うんだよ。給与明細の「総支給額」や「支給合計」という欄に書かれている金額があるだろ? これは、基本給に残業代、交通費や各種手当が合計されているもので「額面金額」と呼ぶんだ。この金額を会社は僕たちに支払うわけ。月収とか年収っていうのは、この額面金額のことをいうんだ。

桜子:へーっ! 潤先輩すごい!

絢香:よくできました。去年、入社2年目になったとき、「えー?! 1年目より手取りが減ってる~~!!」と青ざめていたのを思い出すわねー。それで慌てて給与明細の見方を勉強したのよね。

潤:てへ。

絢香:実際に私たちの口座に振り込まれるお給料は、額面金額から社会保険料や税金などが差し引かれた「差し引き支給額」。これを一般的に「手取り金額」って呼んでいるのよ。家計をやりくりする時には、この「手取り金額」でやりくりするのよ。

桜子:そうかー、額面金額がもらえるわけじゃないんですね。勉強になります。

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給与から税金や社会保険料が差し引かれることに注意!

桜子:よく見ると、いろんな税金や社会保険料が差し引かれているんですね…。

潤:そうだよ。所得税、住民税、厚生年金保険料、健康保険料、雇用保険料…あーっ、どんどん手取りが減っていく…。

絢香:そう落ち込まないで(笑)。少し詳しくいうと、社会保険料として引かれているものが「厚生年金保険料」、「健康保険料」、「雇用保険料」の3つ。厚生年金保険料と健康保険料は標準報酬月額に各保険料率を掛けた金額になるのよ。

桜子:標準報酬月額? 保険料率って何ですか?

絢香:標準報酬月額っていうのは、毎年4月~6月に支給されたお給料の総額を1カ月あたりに平均したものをもとに決定されるのよ。「支給されたお給料」だから、基本給だけでなくて、残業代も含んで、の金額。だからこの3カ月間のお給料が多いと、厚生年金も健康保険も保険料が高くなる可能性があるの。

桜子:えーっ! じゃあ、この3カ月は残業しない方がいいですね。

絢香:全部自分で払うわけじゃなくて、会社も負担してくれているんだけど。

 標準報酬月額に、厚生年金保険の場合は17.474%の保険料率を、健康保険は9.97%の保険料率を掛けた金額を会社と折半して支払う。
 また、雇用保険は、毎月の支給合計額(額面金額)に対して1.35%の保険料率を掛けた金額のうち、会社が85%、社員が15%負担する。

潤:全額払うことを想像したら恐ろしいですね…。会社ってありがたいな。でも…。