焼き肉の締めに、特大アップルパイ!?

 ギャップの連続でとまどうことの多かった筆者だが、実は一番のギャップが、食事をひと通り終わったあとに待っていた。スタッフが異様に強くアップルパイを薦めてくるのだ。「焼き肉の後にアップルパイはないだろう」と思ったが、「絶対にここでしか食べられない、すごいアップルパイなんです」という熱意に負け、オーダー。注文後に焼き始めるというので20分ほど待たされ、出てきたアップルパイを見て、正直、めまいがした。「小さいサイズなら食べられるかな」と思って頼んだのに、今まで見たどんなアップルパイより大きい。長さがほぼ鉄板と同じ、といえばその巨大さが伝わるだろうか。

 しかしスタッフは、「焼き肉をお腹いっぱい食べたあとでも、1人でこれを全部食べられる」と主張。半信半疑でナイフを入れてみたところ、パイの層が薄く、羽根のように軽い。カットして口に入れた瞬間、パイの層が溶けて消える軽さ。満腹のはずなのにどんどんフォークが動き、気がつくとあっという間に半分以上食べていた。スタッフは「焼き肉を一品減らしてでも、アップルパイを食べてほしい」と言っていたが、これなら減らさなくてもスルリとお腹に入る気がした。

 同店では、このデザートだけの注文でも歓迎とのこと。カフェとしても使え、焼肉店としてもバルとしても使える。そういう店を想定して、いくつものシーンに対応する空間を作ったのだそうだ。「利用動機はひとつでも多いほうがいい。残業帰りに、ひとりでちょっとだけ焼き肉をつまんでビールを飲んでから帰る、そういう使い方も、都心型の焼き肉店では需要があるのでは」(加治社長)という。

店内で焼き上げるため、注文してから20分かかる「"The Big Apple ~焼きたて ハウス アップルパイ~」(800円)。鉄板とほぼ同じサイズにたじろぐが、パイの層が薄く軽いので、1人1枚は軽くいける
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アップルパイはテイクアウトも可能
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(文/桑原恵美子)