シンプルすぎる品書き、微妙な飲み放題、焼かない焼肉!?

 とりあえず席につき、メニューをチェック。通常の焼き肉店では、部位やランク別に細かく分類された分厚いメニューがあるが、この店のメニューは三つ折りの紙一枚といたってシンプル。しかも裏面はドリンクメニューなので、フードメニューは片面のみ。さらにその半分がつまみ系で、肉単体のメニューはホルモンを入れても20種類ほど。少なくともメニューからは「焼肉の聖地・赤坂に殴り込み」という気合いはあまり感じられない……。

 気をとり直し、まずは飲み物を注文しようとしてドリンクメニューを見る。「飲み放題1480円」に目を奪われていると、その下に「飲み放題のお客様限定 ワインセラーどれでも1本980円」という言葉が飛び込んでくる。入口にあったワインに値段が付いていなかった理由がこれで分かった。通常2800円のワインが980円になるということは、差額は約1800円。1480円の飲み放題をつけても、そちらのほうが得なような気がする。だが飲み放題なのに、さらに追加でワイン1本を空けられるだろうか。「どっちが得か」がぐるぐる頭をめぐり、席についてしばらくたつのに、ファーストドリンクがなかなか決められない。

 とりあえず単品でビールを頼むことにして、スタッフにフードのお薦めを聞く。看板メニューだという赤身熟成肉のステーキと、スタッフが強く薦める「肉源プルコギ」、つまみとして「パクチーマウンテン」「アボカドチャンジャ」、締めにこれもおすすめの「バクダンクッパ(白)」を頼んだ。

 ハラミステーキはすでに味付けされて表面をこんがり焼き、そのまま食べられる状態で運ばれてきた。目の前の鉄板は熱くなっているのになぜ、とまたもや疑問が浮かんだが、鉄板はさらによく焼いて食べたい人のために熱しているのだという。なるほど、前半はそのまま、後半は焼いて食べたところ、同じ肉でもまるで違う味わいになり、驚いた。

 プルコギやつまみ2種に続き、プレゼンテーションが楽しかったのが「バクダンクッパ」。中に具材を仕込んだ球形の焼きおにぎりのようなものの上に熱いスープをかけるので、スープが激しく泡立ち、迫力満点。さらに中を割ると具が出てくるので、初めて食べるときは二段階で盛り上がる。

 とまどいの連続だったが、たしかに焼き肉店としては新しい試みがいろいろあり、面白い。あのベタな看板を見たときは、まさかこんなにメニューやインテリアに仕掛けのある店だと思わなかった。看板でこの店のコンセプトをもっと伝えたほうが集客につながるのではと思ったが、店側によると、あえてあのベタな看板にしているのだという。いったいどういうことなのか。

店内入口に設置された「ウォークインワインセラー」では常時数十種類のワインをそろえており、2800円で販売
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飲み放題プラン1480円をオーダーするとワインセラー内のワイン全てが1本980円で飲める
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フードメニューはこれだけ。肉単体では20種類と、かなりシンプル
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「肉源プルコギ」(1480円)。熟成カルビ肉、ハチノス、野菜を鉄板でサッと焼き、韓国生唐辛子と揚げ唐辛子でパンチのきいた味付けにしている
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「パクチーマウンテン」(780円)は「山盛りのパクチーで口がすっきりする」とパクパク食べていると意外に辛いので注意
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「アボカドチャンジャ」(580円)。クリーミィなアボカドが箸休め的なアクセントに
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「バクダンクッパ(白)」(780円)。焼きおにぎりの上から熱々のスープをかけると、中から具が出てくる仕組み。混ぜると普通のクッパに近いが、プレゼンテーションでテーブルが盛り上がりそうだ。牛骨スープの「白」とピリ辛カルビスープの「赤」の2種類がある
「熟成焼肉 肉源」の看板メニュー「ハラミステーキ」(250g/2000円)。最高品質のブラックアンガスビーフを30日以上かけて熟成させ、肉本来のおいしさを引き出しているという。表面を焼いてすぐ食べられる状態で運ばれ、好みによって追い焼きをする方式
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