往復に路線バスを活用、新クラブハウスはミニ宮殿風

 秩父山系の水を集めながら埼玉県中東部を縦断、東京湾に注ぐ荒川沿いには古くから河川敷ゴルフ場が数多く造られてきた。「熊谷ゴルフクラブ」や「浦和ゴルフ倶楽部」が代表格だが、川下を中心に比較的カジュアルなゴルフ場も少なくない。「リバーサイドフェニックス ゴルフクラブ」もその一つだ。開場は東京オリンピックが開催された翌年の1965年(昭和40年)11月。今年でちょうど50年目を迎える。旧名は「川越初雁カントリークラブ」。住所は埼玉県上尾市。

JR川越線の指扇駅前から路線バス(東武バス)に乗車。前回時に駅(右奥)はまだ建設中だった
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完成した指扇駅
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 東京方面からの好アクセスが長年にわたって人気を集めてきた大きな理由だ。この日は電車を利用。新宿駅発6時42分のJR埼京線快速電車(川越行)に乗車。直通運転で、最寄りの指扇駅には7時28分に到着した。所要時間46分。運賃も669円。クラブバスがないのが残念だが、代わりに同駅から「フェニックスゴルフ場」行きの一般路線バス(東武バス)があり、タクシーを利用しなくて済む。ゴルフ場までは12分、210円。

河川敷コースらしい景観の中に真新しい看板が立つ
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以前のクラブハウス。全体の雰囲気は今と良く似ている
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 今回乗車した7時45分発の便以降も同じ路線バスが朝は10分~20分間隔で4便(平日は3便)あり、思ったよりも便利だ。JR上野駅から大宮駅経由で指扇駅に来るルートでも所要時間や運賃はほぼ同じ。高崎線の上尾駅からタクシー利用なら約20分、2,000円前後となる。同伴者さんはみなクルマで来場した。首都高速埼玉大宮線の与野ICや、関越自動車道の川越ICなどを経由し、都内から1時間前後で到着できたという。

現在の受付。背後の照明が特徴的だ
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以前の受付。柱のそばには自動精算機が置かれていた
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 新クラブハウスの外観は周囲の景観とは不釣合いなミニ宮殿風の造りだった。シンボルのゲートを正面に据え、階段を上った所が玄関。旧クラブハウスでは円形だった玄関の門柱が四角に変化するなどの違いはあるが、柱の天辺に黄金色のフェニックス(不死鳥)が翼を広げている構図などは、以前の建物の雰囲気をそのまま継承している。

1階の休息スペース。結構広い
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旧クラブハウスのロビー。長椅子と机が置かれていた
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プロショップには地元産の土産物も並ぶ
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以前は商品の中に埋もれるように「宅配便受付」があった
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 大きく変わったのは外観よりむしろ建物の内部だ。旧クラブハウスは受付前のロビーがいかにも古臭く、「大切な人を招くには気が引ける」と感じていた。ゴルフ関連商品を陳列したスペースも雑然とし、その奥の隅に「宅配便受付」を発見して驚いたことを覚えている。

スチール製から木製に変わり、高級感が出てきた
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ロッカールームの壁には絵画まで登場。雰囲気が変わった
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各ロッカーに鍵が付いている。かなり狭い(旧クラブハウス)
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新しくなったバッグ置き場。もう少し広いとさらに良かった
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 当時のロッカールームは狭く、窮屈で、スチール製の細いロッカーも使いにくかった。今は明るい色調の木製ロッカーとなり、間に置かれた長椅子にも高級感が漂う。壁には絵画まで飾られている。

明るいジェットバスに大変身
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旧浴室。老朽化が進んでいた
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コンパクトながら快適だった新脱衣場
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以前の脱衣場。床がミシミシと鳴った
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 さらに改善が進んだのが脱衣場や浴室などの水回り部分だった。旧脱衣場は広さこそ確保されていたものの老朽化が進み、歩くと床のきしむ音さえした。浴室も「昭和」のレトロ調でタイルなどに汚れも目立った。それが快適な空間に大変身した。やや小ぶりながら浴槽はジェットバス。洗い場にはパーティションが完備され、他の人気ゴルフ場と比べても遜色のないレベルに改善された。

新しくなったレストラン
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雰囲気も大きく変わった
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階段の踊り場には「モロッコ王家に伝わる水差」が置かれていた
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2階のテラス席。この日は雨模様の天気で、利用者はいなかった
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 最も変わったのが2階のレストランとラウンジだった。旧レストランは今回、シンプルながらすっきりとしたデザインに生まれ変わった。テーブルの間隔も広い。カーテンや照明にも今日的な風を感じる。厨房側との間に並ぶ木製棚の上にはユニークな形をした壺などが置かれ、文化性までアピール。

現在のラウンジ。窓から明かりがたっぷりと入る
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旧クラブハウスのラウンジ。うす暗い感じがした
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 暗かったラウンジも陽光が部屋の奥まで入り、心地良いスペースへと変貌した。階段近くでは「エンブレムブレザー」を展示販売。あまり売れているとは思えなかったが、一流ゴルフ場のような雰囲気づくりには貢献していると感じた。

奇麗になった乗用カート場
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川を渡ってコース側へ。荒川も入間川と合流する前は川幅が狭い
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 クラブハウスからは乗用カートに乗ってコースへと向かう。実はクラブハウスとコースの間には荒川が流れていて、西野橋という細い橋を渡って反対側へ行かないといけないのだ。クラブハウス側からはコースの一部しか見えない。

コース側のほぼ中央にある「スタート小屋」
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「スタート小屋」近くには「素振り場」を用意
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OUTコース側のパター練習場
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簡易型トイレは河川敷コースの弱点だ
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 コース側に出るとOUTコース(1番)とINコース(10番)のちょうど中間に山小屋風の「スタート小屋」が立つ。近くに「素振り場」とパター練習場3面(うち利用できたのは2面)、簡易型のトイレ。

鳥かご練習場は従来のままで小さかった
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スタート前に「素振り場」(4打席)で体をほぐす
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 ドライビングレンジ(6打席、約20ヤード)はクラブハウス側にしかなく、体をほぐすにはこの「素振り場」(4打席)を利用するしかない。ちなみにドライビングレンジは「鳥かご」で、ボールは1かご24球で200円(税別)。クラブハウスは新築されたが、ここは昔のまま。アプローチやバンカーの専用練習場は、どちら側にもない。